ECのモバイル化: Eビジネスにモバイルサイトやアプリは必要か?
貴社の事業がモバイルのプレゼンスを必要としていることは、まったく不思議ではありません。 しかし、事業に適したプレゼンスの選択は決して簡単に決定できるものではありません。 モバイルサイトとモバイルアプリの機能は一見して似ているため、その利点も同じようなものだと思うかもしれません。 しかし、予算、ターゲット顧客、キャンペーン全体の目的を絞り込むことによって、最終的な目標を見極めやすくなります。 以下に、モバイルサイトとモバイルアプリの両方の利点を示しています。どちらのプラットフォームが希望する目的の達成手段として適切なのか、参考にご覧ください。
バイヤーはデスクトップコンピューターで買い物をしなくなりつつある
モバイルコマースは、従来のeコマースよりも300%速いスピードで成長しています。 消費者がモバイルウォレットの使用に慣れ親しんでいくにつれ、企業は、モバイル消費者の期待や消費者がオンライン体験で最も重視することにこたえていく必要があります。 統計によれば、消費者は、スマートフォンやタブレットを経由してウェブサイトにアクセスする機会が多くなっています。 eセラーの場合、成功するeコマースのウェブサイトの稼働と、モバイル対応型ウェブサイトの作成をもはや切り離せなくなっています。これは絶好の機会であるだけでなく、ぜひともしなければならないことです。 年末年始のショッピングでさえ、モバイルショッパーの影響を受けます。 2015年の年末年始のeコマースの3分の1はスマートフォンで購入されました。 さらにGoogleの調査によると、消費者の40%は、より良いモバイル体験を求めて競合企業に移っているのです。
つまり、モバイルサイトが消費者のニーズに合ったものでなければ、消費者は他の場所で購入するということです。
モバイル化の利点
モバイルサイトの利点は、ユーザーの利便性だけにとどまりません。 eセラーとしても、モバイルサイトは、瞬時に更新できるため、サイトの維持はとても簡単です。 モバイルサイトは、様々なプラットフォームからアクセスでき、検索でページが簡単に見つかるため、リーチも拡大します。 正規のサイトの訪問者を、自動的にモバイルサイトにリダイレクトすることも可能です。 eMarketerの調査によると、モバイルサイトを利用しているユーザーが広告をクリックする比率は35%と、アプリを利用するユーザー(26%)よりも高い傾向にあります。 共有できることも重要な検討事項です。情報や総合的なカスタマーレビューをSNSに求めるユーザーが増える中で、モバイルサイトのURLはSNSのプラットフォームで共有できるため、閲覧数を増やし、全体的な転換率を高める可能性があります。
しかし、トレンドが変化し、市場が成長するにつれ、体系的なモバイル体験を提供するだけで十分なのでしょうか?モバイルアプリが新たに必要なのでしょうか?
アプリの利点
eMarketerによると、2015年には消費者はモバイルアプリを平均して1日3時間以上使用していました。 eセラーにとって、アプリを作成する利点があると言えるでしょう。 実際に、エグゼクティブの89%は、2016年末までに顧客エクスペリエンスが主な競争手段となるだろうと考えています。 顧客エクスペリエンスやパーソナライズにかけては、アプリは確実に先行しています。 現在、アプリをダウンロードする消費者の大半は、ブランドに対して最も忠実な消費者です。 一方でアプリは、ブランドにユーザーに関するより具体的なデータを提供するため、パーソナライズしたオファーが可能になり、これは消費者の嗜好を予測するよい機会になります。 そのため、アプリは新規ユーザーをもたらすことはないかもしれませんが、適切に活用すれば、既存ユーザーに他にはない利点や経験を提供することができます。 さらに、接続性の利点もあります。 アプリはワイヤレス接続がなくても、一部の機能にオフラインでアクセスできます。 私たちは絶えず「on-the-go」の世界にいるため、この利点は事業にとってかけがえのない利点です。 最後に、アプリ本来の機能は、シームレスなリテール体験に欠かせません。 クリック・トゥ・コールなど、モバイルの一部機能は飛躍的に改善していますが、アプリの高い処理能力により、ユーザーはモバイルデバイスで機能にアクセスすることができ、それが購入率の上昇につながる可能性もあるのです。
最後に
ブランドとして、「アプリかモバイルか」の決定は非常に現実的な検討事項であり、簡単に判断を下せるものではありません。 どのプラットフォームが貴社のビジョンを実現しやすいかを検討するために、明確かつ絶対的な目標を設定しましょう。 ユーザーがモバイルサイトで見つけた情報を共有する機能など、モバイルの目標が主にマーケティング主体であれば、モバイルサイトが適切でしょう。 しかし、インタラクティブなインターフェイスによって、ユーザーにかかわることが目標である場合、アプリを選択することが望ましいといえます。
ここで覚えておくべき重要なことは、エンドユーザーと、エンドユーザーが重視することです。現在において、 顧客を満足させるショッピング体験の革新的なテクノロジーは、不可欠なものです。 ただ、これらのイノベーションは、どちらのプラットフォームでも実現できます。 消費者がサイトを訪問するのに使用するデバイスで、サイトが消費者のニーズに直感的に適応していれば、半分は成功したようなものなのです。