編集者注:本記事は、日本で提供されていないサービスに関する記述も含まれています。
本年のアワードを、非常に勇敢なウクライナの起業家コミュニティへ捧げます。このような困難な状況においても皆様のお役に立てるよう、再建を支援するためのあらゆる努力を惜しみません。
Payoneerのストーリーは、ますますデジタル化が進み、相互につながり続けるグローバルな世の中において、Payoneerユーザーのストーリーで語られるのが一番だと考えています。ユーザーの皆様は、販売する方法、買い物の方法、消費する方法、ものごとに関わる方法、仕事の仕方、学習の仕方に変化を与えてくれます。Payoneerユーザーのストーリーに共通しているのは、デジタル化によってチャンスが広がったおかげで、ビジネスを成功させながら遺産を作り上げるという限りない可能性が生まれているということです。
過去6年間、毎年、Payoneerはアントレプレナーシップ・アワードにて、デジタル経済をつき動かしてきた起業家精神を称えてきました。私たちは、170ヵ国の4,315人の起業家の皆様が共有してくださったストーリーに深く感謝しています。ストーリーひとつひとつが私たちを奮い立たせてくれ、もっと多くの中小企業を、世界に影響を与えられるよう支援させていただきたいと考えるようになりました。
Payoneerの精神を体現し、私たちを鼓舞してくれた本年の受賞者の方々、おめでとうございます。以下、受賞者の方々のストーリーをどうぞご覧ください。
Candice Deepler氏
オーストラリア
私は、自分のビジネスを始めたことで、プライドを持つことができました。そして、最初の一歩を踏み出し、次の一歩、さらに次の一歩と続ければ、たくさんのことが可能になるという事実に、率直に言って衝撃を受けました。
TrueSoothは、女性を支援する女性によって作られた会社で、胸の痛みを軽減するという問題解決の理念に基づいて製品を生産し、世界中の女性の役に立とうと懸命に努力を重ねています。私たちのチームは、それぞれの人生において、似ているようで異なる困難に直面した女性たちで構成されています。
私はTrueSoothの創立者、Candice Deeplerです。私の夢はずっと、自分のビジネスを持って、女性のためのかわいくて便利なアイテムやギフトを作ることでした。この1年半でどれだけのことを学んだか、自分でも信じられないくらいです。ですが、これから起こることのほんの始まりなのです。TrueSooth初の母乳育児サポートグッズのアイデアは、私自身が母乳育児に苦労しているときに生まれたものです。また、製品のひとつ、乳がん手術後用のリカバリーセットは、大切な友人を乳がんで亡くしたことがきっかけで生まれたものです。これら初期製品の開発は、人生という旅路のさまざまなステージにいる、パワフルで勇気ある女性たち (友人たち、姉妹、母) の協力を得て実現しました。2020年11月12日の初回販売時から、実際に購入いただいた大切なお客様で、TrueSoothを支えてくださっている女性たちの声に耳を傾けてきました。
製品に多くの改良を重ねることで、TrueSoothは成長を遂げ、多くのことを学ぶことができました。2021年半ばには、ギフトセットシリーズの販売を決定し、2種類のセットを試験販売し (これは今後さらに進めていく予定です)、今後6ヵ月間でさらに4種類を販売することを検討中です。ギフトセットシリーズが功を奏し、TrueSoothは第2四半期だけで650%増という売上成長の絶頂を迎えました。
私の原動力となっている価値観について、私にはあふれるほどの情熱があることを、力強くそして誇りを持ってお伝えしたいと思います!一緒に働くメンバーも同じであると思っています。なぜなら情熱がなければ、プロジェクトの可能性を十分に実現することはできないからです。LucyとLiamの母親として、そして妻として、仕事でもプライベートでも凡庸でいるという選択肢は存在しません。
Payoneerは、米国からのお金を管理する上でのライフラインとなっています。私の拠点はオーストラリアですが、非米国人である私が、どのように米ドルを保有し、支払ったり、支払いを受取ったりできるかを最初に調べた時に、どうしたらいいのか途方に暮れました。企業には信頼できるパートナーが必要であり、私はPayoneerをパートナーの1つととらえています。私のビジネスにおける決済に関連して、安全にそして管理された状態に保ってくれていることについて、Payoneerを信頼し、そしてとても感謝しています。
Archana Garodia Gupta氏
Touchstone創立者兼CEO
インド
私たちのような企業が増えていくことで、インドの手工芸品の輸出増加や、地方の職人たちの雇用確保、そして手工芸の無形遺産としての保護が推進されることを願っています。
Touchstoneは、1996年創立のインド民族衣装ジュエリーの分野における先駆者であり、最も歴史のある国内ブランドです。インド各地の伝統的なデザインを再現し、手頃な値段で提供することで、インドジュエリーという大きな文化遺産をすべての人の手にお届けできるようになりました。インドアンティークの豊かなデザインを製品に生かし、有望な新人デザイナーによる作品を取り入れています。
私は人生において、インドの文化遺産を保存しながら広めること、そして女性を元気づけることの2つに情熱を注いでいます。また、女性を経済的に豊かにするための活動やフォーラムにも数多く参加しています。私は、インド女性のための主要ビジネスフォーラムであるFICCI Ladies Organisationの国民委員長を務め、あらゆるレベルの女性起業家を教育、育成するために多くの取り組みを行いました。また、インドの女性統治者などインドの歴史に関して執筆した本がベストセラーとなりました。
25年前に自社ブランドTouchstoneでハンドメイドの民族衣装ジュエリーの製造と販売を始めました。インドジュエリーのありあまるほどの文化遺産を、現代で使える形に作り変えることに注力しました。この分野においてインド全土をカバーする小売を確立させたのは、私たちが最初でした。私たちは、さまざまなポータルサイトを利用して、いち早くEコマースに参入し、インド国内だけでなく国外でも販売しています。パンデミック時には、スカーフ、家庭用リネン、布マスクなど、インドの伝統織物を使った製品にも取扱い範囲を広げました。
一貫して、私たちは直接雇用している従業員の大半を女性にするように徹底してきました。また、インド各地の村々にいる男性職人、女性職人と協力しながら製品を調達しています。私たちは、インドの伝統的な要素を取り入れるため、各地のハンドメイド生地や手工芸部品を使用するようにしています。
これらの製品をAmazonを利用して国外のマーケットでも販売するようになってから、私たちのビジネスは飛躍的に伸び、この4年間で輸出量は15倍になりました。職人が伝統的なデザインや技術で作った製品を輸出することで、ビジネスを成功させ、高い収益を上げられるようになりました。起業家たちが、こういった職人の伝統技術を使って、製品を販売するためのマーケットを世界に作るきっかけになればと願っています。
その可能性はとてつもなく大きいと思っています。現在、世界の手工芸品マーケットは約4,000億ドル規模ですが、インドはそのうち10億ドル程度にしか満たないからです。
Lior Pozin氏
AutoDS共同設立者兼CEO
イスラエル
「アントレプレナーシップ・アワードの受賞によって、ドロップシッピングがPayoneerのような大企業に支援されている正当なビジネスモデルであり、教育へ大きな投資をすることができなくても誰もがこのビジネスモデルを使ってビジネスを始め、オンラインでお金を稼ぐことができる、ということを皆さんに知ってほしいと考えています。」
AutoDSは、イスラエルのテルアビブを拠点とする、ワンストップショップ型のドロップシッピングソリューション企業です。私たちは、ドロップシッパーたちのオンライン販売プロセスの自動化を支援するというシンプルな目的をもって、2016年にAutoDSを設立しました。AutoDSでは、ドロップシッパーはeBay、Wix、Shopify、Facebook Marketplaceの世界最大のEコマースプラットフォームと当社の自動化ツールを連携させて利用することができます。現在、AutoDSを利用しているドロップシッパーは1万を超え、そのほとんどが米国、イギリス、イスラエル、ヨーロッパに拠点を置いており、前年比35%の成長を遂げています。
私は26歳です。2009年、私はまったくの偶然からドロップシッピングビジネスを始めました。
新しい携帯電話の購入を検討していたところ、eBayでは同じ携帯電話が他のサイトと比較して高く販売されていることに気が付きました。そこで、eBayの商品情報を利用して、少し高めの値段で出品してみました。3〜4時間ほどで、携帯電話は売れたのです。その結果、14歳にしてeBayのドロップシッピングビジネスを開始し、その後、イスラエル初のECストアをオープンしました。高校時代には、ストアでの販売を続けながら、初めてウェブサイト制作の仕事を始めました。
初めは、自分のドロップシッピングビジネスを自動で運営するためのツールとしてAutoDSを始めたのです。ドロップシッピングのカンファレンスに参加し、AutoDSを他の人と共有した後、私のゴールは、他のドロップシッパーたちのビジネスを成功させることへと方向性が変わりました。マーケットでは、AutoDSのような自動化ソフトが必要とされていたのです。2016年、ドロップシッパーが利用できるツールとしてAutoDSが発表されました。6ヵ月後、すべてのドロップシッパー向けにソフトウェアをリリースしました。現在、私たちのお客様が管理するストアは1万以上、商品は1,000万以上になりました。それ以来、AutoDSのメンバー全員が、私たちのメインミッションである、ドロップシッパーが時間を節約しながらドロップシッピングビジネスを自動化することで、ビジネスで成功を収められるよう支援する、ということを念頭に活動しています。
現在、AutoDSは1万以上のドロップシッピングストアを完全に管理・自動化し、従業員は13ヵ国80人となりました。私は今でも現役のドロップシッパーであり、35社以上の多様なEコマースストアを持つドロップシッピング企業を運営しています。
私たちは自由を会社のコアバリューのひとつとして考えているので、COVID-19の影響が出る前から、リモートワークの可能性を信じていました。誰もがいつでもどこでも仕事ができる環境が整っているべきです。また、完全無料のShopifyドロップシッピングコース、eBook、ウェビナー、メンタープログラム、400を超えるYouTubeビデオ、ポッドキャストなど、無料のトレーニングプログラムや最新のドロップシッピング戦略についての情報も提供しています。
13ヵ国以上に従業員を擁し、さまざまな支払い方法を提供してくれるグローバル企業であるPayoneerは、簡単にできる決済管理や、リーズナブルな為替手数料により、グローバルにビジネスを広げ、資金管理を最適化するための支援をしてくれています。
Guadalupe Rincón氏
Ideaphilos Comunicaciónコンテンツ制作・配信ディレクター
メキシコ
「今回の受賞が若い人たちの良い手本となり、尊敬と寛容の心を持って、より公正で平等、かつ人道的な社会をつくることに貢献できるよう注力したいと考えています。」
Ideaphilosは、グローバル企業のデジタルマーケティングにおけるコンテンツ作成、グラフィックデザイン、ソーシャルメディアソリューションの提供を支援するマーケティング企業です。
私は、Telemundoにてプロデューサーとしてキャリアをスタートし、18年以上にわたるプロダクション・ディレクターとしての経歴を持っています。この18年間、TelemundoやNBCのニュース分野において、さまざまな重要な取材を海外で行いながら、同時にメキシコのTelemundo支局を通じてLatin Billboard Music Awardsなどの制作に関わる機会を得ました。
2018年、私は金融、経済、ビジネス専門のテレビ局、El Financiero Bloombergの最高責任者として新たな挑戦をすることを決め、テレビ局のリブランディングと、新しい手腕をもって番組を豊かにするためのシフトチェンジを実現させました。1年後、私はIdeaphilos Comunicaciónのパートナーになるオファーを受け、メキシコのほぼすべての州でフリーランスのカメラマンやジャーナリストを巻き込んで新たなビジネスエリアを作り上げました。Ideaphilos Comunicaciónは、より効率的な産業を創造するという夢のもとに、何よりも雇用を創出し、起業家の目標達成を支援し、世界中のより多くのビジネス (規模に関係なく) を成功に導くという考えから生まれました。
私たちは、ほぼ全員が女性で構成される、開放的な企業です。それはなぜか?これまでのチームメンバーの求人の際に分かったことですが、最も優秀なプロファイルを持っていたのは女性たちだったからです。私たちは、男女平等、多様性、性と生殖に関する権利にフォーカスした市民社会組織のコミュニケーション・キャンペーンに積極的に参加しています。また、障がい児教育を推進するための一連のビデオ(動画)も制作しました。
2021年は、売上の伸び率が前年比500%となり、非常に好調な一年でした。Ideaphilosは、デジタルコミュニケーション、ソーシャルネットワーク、戦略的コミュニケーション、広報、メディア、ハートワイヤード手法、ニュース制作、ニュース速報、大規模イベント制作、ストリーミング制作など、取引先が必要とする情報をあらゆるエリアで提供するエージェンシーとして活動しています。私たちはメキシコシティに拠点を置いていますが、主なお客様は米国やカナダにいらっしゃいます。
Payoneerは、私たちにとってよいタイミングで、思いがけず強い味方となってくれました。直感的で分かりやすいプラットフォーム、安全に取引できること、米国からメキシコへのリーズナブルな手数料での送金、デジタルキャッシュから銀行口座への迅速な送金により、安心してお客様のための業務に取り組むことができます。
Wen Xu氏
LaifugCEO
中国
「製品というのは企業が競争力を維持するためのものなので、市場が製品を認知してくれるまで冷静に製品に磨きをかけていきます。常にお客様が必要とする製品を作り、ペット用グッズの流行仕掛け人としての地位を確固たるものにしていきます。」
Laifug®は、ペットにとって快適で機能的な生活環境を提案することを目的としています。犬用ベッドやペット用家具などにも注力していますが、Laifug®のデザイン仕様はさまざまに変化しています。変わらないのは、「ペットが快適に過ごせるようにする」という当初からの目的です。私たちの仕事はすべて、この目的を中心に回っています。
私はLaifug®のCEOです。大学卒業後、物流業界に入り、物流会社2社を経験し、順調に仕事をこなしてきました。DHLを退職後、起業について考えるようになりました。そして、2016年に友人とLaifug®を設立しました。今や、20人以上の従業員を擁する企業に成長させることができました。Laifug®は、犬用ベッド、ペット用木製家具、ペット用おもちゃ、ペット用衣料の4つをメインカテゴリーとしています。Laifug®は、取引総額で前年比約60%の成長を遂げています。2019年、Laifug®は3年計画を立て、2022年末までに年間売上高900万ドルを達成することを目指しています。
当初は、当社製品は、犬用ベッドが数種類あるだけの比較的シンプルな品揃えでした。が、この犬用ベッドは、丁寧に改良を重ねた結果、大変好評を博すほどの主力製品となりました。その後、中国にAmazonが進出するとともに、Laifug®は3、4人のセラーから、20人のチームメンバーとなり、複数の製品ライン、複数のチャネルでの販路を持つ一企業へと徐々に成長しました。私たちはAmazon、Wayfair、eBay、自社ウェブストアで販売をしており、主に北米、ヨーロッパ、オーストラリアのお客様からご愛顧いただいています。
Laifugの製品は、犬用ベッドから、猫用ハウス、ペット用衣類、ペット用おもちゃなど、ペット用品全般に渡っています。私たちは、世界中のすべてのペットに快適さを伝え、ペット用グッズの流行を仕掛けることを目標としています。現在、主力チャネルが3つあります。AmazonやWal-Martのプラットフォーム、自社ストア、チャネルエージェントです。
数年という時間を経て、単独セラーから一企業へと成長し、月間売上40万ドルの企業になりました。今回の受賞は、何よりもまず、従業員たちの努力が評価されたことによるものと考えています。そして、今後、さらに会社を大きく発展させることへのモチベーションともなりました。初心を常に忘れないように、お客さまに喜んでいただける製品を生み出し、ペット用品の業界をリードしていきたいと思っています。
ただし、常に順風満帆というわけではありませんでした。2018年から2019年にかけては、経営難に陥りました。2020年、AmazonやShopifyなどのチャネルでも展開することにしました。企業の持つ競争力というのは製品そのものですので、製品の研究開発が重要であると考えています。Payoneerが私たちの取引先に対して安心・安全を提供してくれることについて、とても感謝しています。グローバルな功績や、幅広い製品・サービスを持つPayoneerは、越境セラーにとって、メンターともいうべきビジネスパートナーになるでしょう。
受賞者の皆様、おめでとうございます!そして、参加者の皆様、ご参加ありがとうございました!
編集者注:本記事は、日本で提供されていないサービスに関する記述も含まれています。