Eコマースビジネスをグローバル化するための5つの重要なヒント
編集者注:本記事はAlconost Inc.のCEO、Alex Murauski氏によるゲスト投稿です。
自国市場で実績のあるプレーヤーになったら、Eコマースビジネスを次のレベル、つまり海外市場へ進出するにはどうすればよいかを考えているかもしれません。
多くの法人が最も収益性の高い市場として米国を狙っていますが、実際には他の市場も米国に迫る勢いです。中国はすでに1兆9,350億ドルを超える売上高で米国を上回り、メキシコとカナダが急速に順位を上げています。
ここでは、海外進出を検討する必要がある市場、新しいテクノロジーを有利に活用するためのアイデア、そしてEコマースビジネスでグローバルに展開するためのヒントをご紹介します。
1. 検討すべき市場
適切なEコマース市場を選択することは、グローバル化の際の最初のステップの1つです。前述したように、中国は現在最も急速に成長しているEコマース市場と考えられています。しかし、中国市場は、国内の大手企業との競争が激しいため、ほとんどの商品において完璧な選択とは言えません。
でも心配はいりません!(現在、Eコマースの成長チャートでトップに立っている) アジア太平洋地域およびそれ以外の地域でも、検討すべき市場はまだまだあります。
特定の国に関しては、メキシコ、インド、フィリピン、カナダに注目してみましょう。これらの国々は、こちらのEコマース売上成長率トップリストにも載っています。
米国で商品を販売しているのでしたら、間違いなくメキシコ市場を検討してください。 収益の70%はあなたの国内市場からではなく、この市場から生み出される可能性があります。
近隣国を選択すれば、高い輸送コストを心配する必要がなくなりますので、例えばヨーロッパを拠点にしているのであれば、他のヨーロッパ諸国との取引をすることは理にかなっています。
2. 一般的ではない市場に飛び込む
日本を見てみましょう。日本では、楽天市場が最も人気のマーケットプレイスです。日本市場に進出するメリットを数字が証明しています。2019年には、日本のEコマースの売上高は900億ドルに達しました。
興味深い事実として、日本のモバイル利用者はEコマースサイトで非常に活発に買い物をしており、日本のモバイルコンバージョン率は世界でも高い部類に入ります。さらに、返品率は非常に低く、米国では30%であるのに対し、日本では3~5%となっています。
日本では、食品、家庭用品、衣料品などが楽天で人気の商品カテゴリーとなっています。日本の買い物客は国際的なブランドを好み、Weber、マイプロテイン、ダニエル・ウェリントンなどの企業がトップクラスの評価を得ています。
楽天市場で販売をしたい場合は、米国または日本で法人登記をしているか、または登記していない場合は登録販売業者として代理申請してくれるサービスパートナーが必要です。または、Amazon Japanを利用して日本進出を開始することもできます。こちらのマーケットプレイスでは、日本・米国の法人登記は必要ありません。
中東市場も、過小評価されているEコマースエリアです。予測によると、2021年までに490億ドルの価値になるとされています。また、中国のように競争が激しくないため、積極的な海外の業者にとっても最適な市場です。
中東でのEコマース全体の売上の50%が海外企業によるものだということをご存知でしょうか。この数字の理由は、ローカルブランドが一般的にあまり発展しておらず、顧客ニーズに十分に応えることができないためです。そのため、Asos、Net-a-Porter、Chinese SheInなどのEコマースファッションサイトが大きな市場シェアを占めています。
3. ローカライズは必須
ここで大きな疑問がわいてきます。「新規顧客が別の言語を話す場合、どのようにして商品を理解してもらえるか。」CSA Researchによると、顧客の60%が英語のみのウェブサイトから購入することはほとんどないか、全くないということです。他の国からの顧客を失いたくないのであれば、コンテンツをローカライズするのが賢明です。
本文を単にローカライズするだけでなく、画像のテキストもローカライズしておくことに注意してください。場合によっては、画像を文化的な特性に合わせる必要があることもあります。また、通貨、日付、時間の形式は、その国に合ったものを使用するようにしてください。
Eコマースサイトをローカライズする際には、SEOの要素もローカライズする必要があります。選択した言語情報に適したキーワードを調査します。Googleキーワードプランナーを利用して、取り扱っているニッチ領域に応じて、そのエリアに最適なキーワードを調べるようにしましょう。
すべてのEコマースサイトでは、定期的にコンテンツが更新されます。商品が追加されたり、削除されたり、新しい商品説明がアップロードされたり…。これが意味することは、海外用のウェブサイトを継続的に更新する必要があるということです。
このために、便利なオンライン翻訳プラットフォームであるNitroを使用すると、ネイティブスピーカーにテキスト (ほんの数行でも) を迅速かつ専門的に翻訳させることができます。50以上の言語をカバーしているこの翻訳サービスは、あらゆる翻訳ニーズに対応するワンストッププラットフォームです。
4. Eコマースサイトを慌てて立ち上げてはいけない
グローバルに事業を展開しようと考えたとき、自分のウェブサイトを持つことが最初に思い浮かぶことでしょう。しかし、多額の初期投資をすることなく、人気のあるEコマースプラットフォームを利用して市場を試してみることから始めることができます。
Amazonや楽天のようなEコマースマーケットプレイスでは、国際的な業者に、マーケットプレイスによる保管や配送といった便利なオプションを提供することで、グローバルな販売を容易にしています (Amazonでは、FBA – Fulfillment By Amazonと呼ばれています)。
5. 各市場に合わせたカスタマーサービス
購入者の86%が、より良いカスタマーエクスペリエンスのために、多くのお金を支払うことをいとわないことをご存じですか。優れたカスタマーサービスは、成功したいのであれば、Eコマースビジネスすべてにとって不可欠です。
知らない言語で素晴らしいカスタマーサービスを提供するにはどうしたらいいのでしょうか。一番簡単な方法は、他の言語での回答をテンプレートにして、Eメールで顧客からの質問に回答することです。こういったコンテンツを翻訳する際には、ネイティブスピーカーを必ず使うようにしてください。
もう1つの方法は、よくある質問と回答でチャットボットを作成することです。このために、IntercomやManychatなどのサービスを利用することができます。
他に、顧客が必要な答えを自分で検索できるように、個別によくある質問(FAQ)のウェブページを作成することができます。
顧客が現地通貨で支払えるようにすること、現地の決済ゲートウェイを使用できるようにすることも、優れたユーザーエクスペリエンスには欠かせません。国内の買い物客がどのような決済方法を好むかを調査しておきましょう。例えば、COD (代金引換払い) は東南アジア各国で最も普及している決済方法の1つですが、イギリスではこちらの方法での購入はわずか5%に過ぎません。
まとめ
国内でEコマースビジネスを運営しているなら、海外で販売を始めることを恐れることはありません。今日では、ビジネス拡大をより簡単に、より迅速に、より生産的にしてくれるツールが数多くあります。
ホリデーシーズンがもうすぐそこまで来ています。すべての新しい市場向けにマーケティング資料をローカライズし、市場ごとに異なるプロモーションやメッセージが必要であることを覚えておきましょう。
Alconostでは、こういったヒントやアイデアによって、新しい市場を獲得するプロセスがより簡単に、よりユーザーフレンドリーになることを願っています。2021年に別の市場を獲得して大きな成功を収めることを計画しているのであれば、今こそがチャンスです!
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