編集者注: 本記事はDataHawkのコンテンツ&コミュニティスペシャリスト、Pooja Kothari氏によるゲスト投稿です。
2020年は誰にとっても厳しい年となり、ほとんどのビジネス業界で何らかの形で混乱が生じました。勝者と敗者がいましたが、Amazonは間違いなく前者です。
実際、AmazonはCOVID-19パンデミックで売上増加を記録した数少ない企業の1つです。Amazonの2020年第4四半期の収益は1,256億ドルで、42%の増益となりました。
しかし、2020年は、ほとんどのオンラインビジネスが急速な進化を余儀なくされました。より多くの広告を出し、さまざまな消費者習慣や、さまざまなセラーに対応した、ということです。
では、Amazonのエキスパートが予測している2021年のトップトレンドとは何でしょうか。2021年のAmazonカテゴリーの実績はどうなっているのでしょうか。また、2021年に直面する可能性のある課題にどのように備えることができるのでしょうか。
DataHawkが最近発表した報告書には、2021年のデータに関する重要な見解が掲載されています。
DataHawkでは、顧客のサンプルを対象に、米国内の上位20カテゴリーの販売実績を分析しました。カテゴリーごとに月間推定売上を集計しました。
ここでは、いくつかのカテゴリーについて、その進化に基づいたハイライトともにご紹介しています。
2021年トップ候補 → ホーム&キッチン – キッチン&ダイニング
Amazonで最も人気のあるカテゴリーがホーム&キッチンであることは驚くことではありません。実際、Amazon U.S.では、2020年4月から5月、および9月に驚異的な売上を記録しました。キッチン&ダイニングは、3月の170%から4月の222% (ピーク時) と推定される進化を遂げました。
4月の第1週には、ホーム&キッチンとリフォームが推定売上高に基づいて順位を上げており、年間で最も売れたカテゴリーだということが分かりました。食料品、健康・家庭用品の2つは、ゆっくりであるものの、継続的に成長を続ける安定したカテゴリーであると考えられます。グラフを見ると、4つのカテゴリーは前月比で着実に成長しています。さらに、2021年はこの傾向が続き、著しい成長を遂げると予測されています。
COVID-19のパンデミックがこの傾向を後押しし、消費者による、ブランドや小売業者との関わり方を完全に変えたことは間違いありません。
プロからのヒント:販売したいカテゴリーが競争が激しく、飽和状態であるような場合は、Amazonの検索結果の1ページ目に表示されるように、検討をすることが重要です。
最善策としては、Amazonの市場調査を利用して、様々なサブカテゴリーを深く掘り下げて、販売したい商品に最適な場所を見つけることです。
なぜホーム&キッチンがセラーに人気なのでしょうか?
一方、ホーム&キッチンは規制の点ではそれほど複雑ではなく、セラーがAmazonのこのカテゴリーで販売することは容易です。
Amazon広告の重要性は年々高まっています。
導入は、2019年にAmazonが、Amazon広告プラットフォーム内に多くのプログラムを追加して始まりました。例えば、新しいターゲットオプション、ディスプレイ広告やビデオ広告へのアクセスの増加、そしていくつかの最新レポートやデータポイントなどです。
この進化の結果、Amazonの検索エンジン結果ページ(SERP) のオーガニック検索枠の数が減ったことが分かりました。それだけではなく、Amazonは、広告連動型検索、編集部のおすすめ、おすすめ記事などの広告枠やプレースメント広告を追加しました。
Amazon広告は急速に進化しており、FacebookやGoogleの広告に比べればまだ基本的なプラットフォームですが、徐々に同程度まで洗練されてきています。
このグラフでは、50万以上のキーワードで1ページ目に表示されたオーガニック・スポンサー・ジェネリック検索結果の割合を表示しています。
このグラフは、2020年から2021年初めにかけて、スポンサー商品とジェネリック (その他の目玉商品) 商品の割合が継続的に増加していることを示しています。2020年6月にはオーガニック広告枠のシェアが97%だったのに対し、2020年8月には85%に、2021年1月には77%になり、着実に減少していることが分かります。しかし、そこからAmazon U.S.の検索結果1ページ目では、オーガニック検索でランキングした商品の割合が74~75%程度で安定しています。Amazonは今のところ、スポンサー商品の表示を増やしていくプロセスを遅らせているようです。
2021年には、スポンサー商品のランキング枠で競争が激化することが予想されます。
Amazon広告と広告レポートの機能強化により、潜在的な売上を最大化するための広告キャンペーンの最適化を改善するには、Amazon広告のテクノロジーを理解することが重要です。
Amazonのリスティングに外部からのトラフィックを誘導しようとしたことはありますか?
Amazon Attributionダッシュボードは、まさにそのために設計されています。プラットフォームから離れた場所でのカスタマーエクスペリエンスを最適化することで、ビジネスを成長させることが可能です。
ここ数年、Amazonは飛行機をリースして独自の輸送手段を構築してきました。デルタ航空とウエストジェット航空の11機のジェット機を導入することで、拡大する配送ネットワークを強化し、注文をより早く購入客に届けることができるようになりました。同社が配送ネットワーク強化のために飛行機を購入したのは初めてです。
配送プロセスをよりスムーズに、より迅速に行うための継続的な取り組み、スピード配送の復活、他のキャリアへの依存度の低減など、2021年の配送速度の分析は興味深いものでした。
上記のグラフは、過去14ヵ月の約15万個の商品について表しています。
最初のピークは3月のコロナによるもので、配送時間が6~7日以上かかっていました。2020年12月のもうひとつのピークは、これはクリスマスギフトが集中したことに起因するもので、大量の注文があったために配送時間が長くなりました。その後、1月には平均5.5日まで短縮されました。
しかし、2021年は2020年よりもかなり改善しているようです。上期自体で大きく改善しています。2021年1月以降、平均配送時間が継続的に短縮されているのが分かります。平均時間が5.8日から4.3日になり、3月には3.0日になりました。本当に素晴らしいことです。
予想通り、配送時間は3月、4月と順調に減少し続けています。
平均 (2020年上期) =5.93日
平均 (2021年1月+2月) =5.34日
平均 (2021年1月+2月+3月) =4.3日
2021年2月には、平均配送時間が11%減少しています。これは、配達時間の平均値で14時間、短縮されたことになります。この大きな変化は、間違いなく2021年のよい前兆と見ることができます。
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全体的に見て、2020年は無数の課題を投げ掛けられたものの、Amazonは新しい機会を活用し、既にうまく機能しているものを持続的に革新していく準備を整えているようです。Amazonはブランドとセラー向けに高い基準を設定しており、2021年はより集中的にイノベーションを起こす年となるでしょう。
というわけで、我々は2021年がどんな年になるのか、そしてAmazonが何をもたらしてくれるのか楽しみにしています。