かつて話題をさらったオーディオシリーズ「成功の心理学」の著者で、Denis Waitleyはこういっています。
失敗は私たちにとって、保護者ではなく、教師でなければなりません。失敗は遅れであり、敗北ではありません。一時的に遠回りはしても、行き止まりではありません。失敗は、何も言わず、何もせず、何もしないことによってのみ避けることができるものです。
このウェイトリーの言葉は理にかなって、的を得えています。失敗は、そこから学ぼうとする人にとって使えるツールであるからです。 Business2Community.comによると、EC市場は毎年約13%の成長率ですが、最初の2年間のオンラインストアでの失敗率は約80%にものぼります。
ポジティブに捉えると、失敗から学ぶことができる多くのチャンスがあります。幸いなことに、他人の間違いからも学ぶことができ、EC取引のつまずきから生じる痛みのいくつかをうまく切り抜けることができます。
今日は、ECビジネスで起こりえる事例から得た、貴重な教訓をご紹介します:
ECベンチャーを始める時、一般にECサイトは実店舗を構えるよりも初期投資の必要性が低いと考えている人が多いのは明らかでしょう。しかし、それは最初の投資を全面的に払わなくてもよいというわけではありません。
EC取引の成功の裏には、資本と努力が必要です。「一文惜しみの百知らず」ということわざがありますが、ECビジネスを始めるときには、お金を稼ぐためにはある程度の出費も必要だということを覚えておきましょう。
AmazonやWishのような大きなマーケットプレイスで販売する際には、類似した商品(または同一の商品)を販売するセラー間で多くの競争が起こるでしょう。競争相手が誰であるか、その中で自分が優位にたっているのかを見極め、賢明な競争をすることが大切です。競合他社との競争を勝ち抜くために役立つソフトウェアの改定に投資し、マーケットシェアを拡大しましょう。ニッチビジネスで成功できる可能性のある、より小規模でローカルな市場を探してみてください。
PracticalEcommerce.comは見た目の重要性を訴えています。「ウェブサイトがよくなければ、最高の事業計画をもってしても、良いビジネスを展開することができません。」
考えてみてください。オンラインで買い物をする際、顧客は素敵なものを見たいはずです。どのようなデバイスを使用していても、サイトが美しく、満足のいくものであって欲しいし、 また、安全で、簡単に検索可能であること、高速で読み込めることを重要視しています。 あなたのサイトがこの希望を満たしていなければ、EC取引で成功することは難しいでしょう。
ルックスを考慮する時に、さらに重要なことが1つあります。 オンラインショッピングでは、視覚的な面を非常に重視しています。 商品に直接触れることができないため、サイト上では商品の高品質なイメージが期待され、要求もされます。 サイト上の商品写真は、いろいろなアングルで、また複数の角度から撮影したものを載せましょう。 クリアで質の高い写真は、売上アップにつながります。
キャッシュフローの問題は、eセラーとして成功するための能力を阻害する可能性があります。 健全なキャッシュフローを維持するには、在庫ニーズとマーケティング予算のバランスをとることが大切です。 在庫に多くを費やすと、マーケティングに割り当てるリソースが限られてしまうという結果に陥ります。 在庫を抱えすぎて、売る方法がわからないまま商品が倉庫に眠ったままでは意味がありません。
逆に、顧客の要望に応えるための在庫がないのに、マーケティングに費用をかけすぎると、顧客との信頼性が失われます。 したがって、在庫とマーケティング予算の間でちょうど良いバランスを見つけなければなりません。 ここにプロのヒントがあります。 予想される売上に頼るのではなく、実際の売上収入を考慮して、予算を計画しましょう。
ECビジネスでの成功者と、残念ながら失敗してしまったeセラーとの違いは、優れた顧客サービスイニシアチブをとっているか否かです。 顧客サービスを後回しにしているeセラーは、自分自身をも失望させることになるのです。
EC戦略を立てるときは、いつどのように顧客サービスを提供するのかを慎重に考えてください。 ECサイトが満足度の上位に位置するよう、カスタマーサービスソリューションに投資し、 商品に関するヘルプを探している顧客のための情報源になりましょう。
顧客に良い商品を提供したいと思っているでしょう。 しかし、その商品が多様化しすぎていると、良い反応を得られない可能性があります。 結局のところ、顧客がEC取引でのスーパーストアを探しているなら、それはあなたが太刀打ちできないような、巨大なオンラインリテイラーなのです。
特定のテーマに従うとか、感覚の同じ顧客ベースにアピールする項目にフォーカスし、セレクトアイテムをいくつかに絞ることで、市場でのトップの座を獲得する可能性があがります。
ECサイトを運営するにあたり、どこかでいつかは失敗するでしょう。EC取引は急速に変化する業界であり、常に100%稼働させることは困難です。競争は激しく、規制もコロコロと変わり、物流上の問題も発生します。
しかし、小さな失敗は、そこから学ぶときに、大きな成功をもたらすことができます。発明家であり、偉大なビジネスマンであったヘンリー・フォードは、かつてこう言いました:
失敗とは、より賢く再挑戦するためのよい機会である。