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越境ECの数値計画

Mitsutoshi MurataMitsutoshi Murata
2017年12月27日

2018年の越境ECの数値計画について

経済産業省がまとめたECに関するデータの中で世界の BtoC 電子商取引市場規模は2017年から2018年で21.6%増加するといわれています。越境EC市場の伸び率は27.5%という報告がなされています。

マクロ経済から勘案しますとだいたい20-25%くらいの増加は市場全体がしてくれるだろうという見込みになります。今の市場シェアをキープできるとすると、市場が拡大する恩恵をそのまま与れますので、2017年の120-125%くらいの予算を立てることをベースにしてみてはいかがでしょうか?

ただもう1つの側面として成長市場には新しい競争相手が出てくることや利益率の低下という問題が往々にして起こります。そこをどの程度の数字の読みとして見込んでおくのかも数値計画を作る上でのポイントになります。

勢いのある企業様でしたら、120-125%の伸びではなく、さらに高い目標値も成長市場では達成可能になりますので、高い目標を掲げて社員やスタッフのモチベーションを上げる企業もあります。

目標値からの落とし込みでの数値計画

数値計画をいくら売り上げたい!いくら利益を残したい!というところから逆算する形で計画を立てられる方もいらっしゃいます。そのために固定費をいくら注ぎ込むのか、商品をいくら用意するのか、という形になります。

その方が売り上げや利益に対してコミットができ、リスクは背負いますが、達成率は高まりますし、何をやるべきかが明確になってきます。

どこまで計画に正確さを求めるのか、不確実性をどこまで考慮するのか、といった問題はありますが、数値計画を立てる部隊や時間をある程度有しているところはこの形で取り組まれるところが多いような気がします。

現実的なところの積み重ねでの数値計画

もう一方の計画の立て方としては、現実的に見えているところから積み上げていく形をとります。現状の生産力はこのくらい、キャッシュフローがこのくらい、何もしなくてもこのくらいは安定して売れる、という確実性の高いところをベースにして、残りを努力目標にして、積み上げていく形です。
ある程度、見えている形からの出発なので、リスクは少なく、現場のみんなに明確に伝えることができ、やることも共有することが可能です。スピード重視で売り上げを上げていこうとされないのであれば、ゆとりを持って取り組める形です。
外的な脅威が現れた時や市場の激変が起こった時の対応をどこまで考慮しておくのかは考えておく必要がありますが、余力を残していたら対応もスムーズかつスピーディにできるかと思います。

数値計画の意味

計画は道しるべでありますが、その通りに行くことはほとんど無いといっても過言では無いと思います。ただ道しるべがないと、何を目指しているのか、どうしたら幸せになれるのか、が分かりません。その計画を立てることが目的になると本末転倒ですが、計画を立てる過程で色んな考察を加えて、仮説を立てて検証したり、という行動が必要になるので、そこは非常に有益なものになるかと思います。

計画の立て方で何が正しいというのは無いと思います。自分や会社に合ったやり方で取り組んでいただければいいのかな、と思います。越境ECに取り組む中小企業でしたら、勢いのある血気盛んな経営者が多いと思いますので、目標値は高くなりがちだと思います。そうなると現場が付いてこない。だからこそ、目標値からの落とし込みの数値計画を提示した上で、現場のみんなとの話し合いや何がまだ見えていないのかをみんなで話し合うという姿勢が必要かと思います。その擦りあったところが皆んなが自分ごとになった数値計画として実現可能性も高まると思います。

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