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越境ECで売るための翻訳

3つの翻訳パターン

越境ECの翻訳には3つのパターンがあります。1つ目は人間翻訳。2つ目はグーグル翻訳などの機械翻訳。3つ目が人間翻訳と機械翻訳を合わせたハイブリット型の翻訳です。

それぞれのメリットとデメリット、特徴や使い方を示しながら越境ECをスタートする時の翻訳のあり方を考察したいと思います。

人間翻訳と機械翻訳の使い分け

越境ECにおいて最初に気になるポイントが言葉の問題だという会社様も少なくありません。英語やターゲットとする国の言葉が話せないのはビジネス上、不安がつきまとうのは分かります。

近年、機械翻訳の精度が飛躍的に向上しており、メールでのやり取りやwebページも機械翻訳を駆使しながら運営することも可能になってきました。

ここでは人間翻訳と機械翻訳の使い分けに関するポイントをお伝えできればと思っております。

まず人間翻訳と機械翻訳で一番の違いは心の琴線に触れる言葉で伝えられるかどうか、ということ。機械翻訳の精度が上がってきた今、人間翻訳との一番の違いは相手の心に届く言葉のチョイスです。

人間翻訳のメリットはそういう言葉を届けることが出来ることです。もちろん信頼性も高いです。ただ費用がかかることと、納期がかかることがデメリットでしょうか。

機械翻訳のメリットは人間翻訳のデメリットを解消してくれるものです。費用はかからないことが多く、納期は瞬時に翻訳したものが出来上がります。ただ琴線に触れるような言葉の使い方や、原文から掴みきれない内容などの翻訳の精度は改善の余地があります。

翻訳を出すときのポイント

人間翻訳にせよ、機械翻訳にせよ、翻訳をお願いするときのポイントがあります。

まず人間翻訳でしたら、その企業、ショップ、商品、サービスなどに関する事前情報をしっかり伝えるということです。それを伝えることが出来たら、売る力の強い翻訳者でしたら、キャッチコピーやセールスコピーを書いていってくれます。

基本、もらった原文をそのまま翻訳するだけでしたら、本当に機械翻訳の精度の向上で上回られてしまうかもしれませんが、こういったところに価値が出てくるのだと思います。ですので、自分たちのことをよく知ってもらうことが大事ですね。

機械翻訳に出すときには、原文が正しい言葉になっているのかがポイントになります。話し言葉だったり、なんとなく意味が分かるような曖昧な表現などが多いとやはり苦労します。機械翻訳に出すときは原文をもう一度見返して、綺麗な翻訳で返ってくるような原文にしようと心がけることがポイントになります。

越境ECに適した翻訳とは

越境ECに適した翻訳とは何でしょうか。1つだけ確実に言えることがあります。

それは【商品とお客様のことを知っている人にお願いすること】です。人間翻訳が単純に良いわけでもありません。

商品とお客様のことを知っていないのであれば、原文の精度によりますが機械翻訳でも問題ないこともあります。

ただ、この1点において、越境ECに適した翻訳はどうしたらいいですか?という問いにお答えできるのではないかと考えています。

【商品とお客様のことを知っている人】が紡いでくれた言葉は日本で通常伝えている価値や売り方とは違い越境ECのターゲットとなる国の人の価値観や心を捉えたものになっているはずです。またその国のライフスタイルに合わせた商品の伝え方をしてくれているはずです。

まとめとして

全部の商品やページを人間翻訳にするのはコスト的にも合わないということでしたら、人間翻訳と機械翻訳の良いところを取り入れたハイブリット型でベースを作り、一番売りたい商品や伝えたいことが書いているページは人間翻訳で取り組むという形になります。

やはり最後は自社で【商品とお客様のことを知っている人】が言葉を操るようになることが越境ECをさらに伸ばしていってくれるポイントになります。

Mitsutoshi Murata

株式会社プリンシプル 代表取締役 船井総合研究所WEBコンサルティングチーム コンサルタント、チームリーダーを経て、2013年、株式会社プリンシプルを設立。メンズの総合セレクトショップ フリースピリッツ立上げ。2014年より越境EC事業を開始し、2016年、越境ECが全体の売上構成比20%に成長