それはプラットホーム販売をする物販セラーにとって最も厄介な問題である。
商標権、各国税金、法律など黎明期市場には切っては切り離せない「グレー」が存在する。解決された欧州VATも3年前はグレーな状態でした。
日々刻々と変化し、そのため情報も錯綜する。
正確な情報を取得したいがネット、口コミ情報をかき集める方も多いのではないでしょうか?
2018年後半から、越境EC市場動向が今までとは異なってきたので、そろそろ次の手を本格的に考える時期が来ていると思います。
特に一つのプラットホームだけのオンリーセラーに関しては今後を占う時期であると感じています。
そのため、本日のコラムでは現実的に出店できる越境モールをまとめ、実際次の出店先として候補に挙がりやすいモール(B2C、B2B限定)をまとめていこうと思います。
【目次】
1 日本人セラーが”楽”に出店できる越境モール
2 各モールの特徴
3 まとめ
“ラク”に出店をというのは”簡単に売上が上がる”という意味でなく、日本にいながら出店が比較的簡単にできるモールであり、かつ昨今知名度が上がってきているモールなどを中心に選定しました。
一方で出店が難しいプラットホームの方が売上利益的に良いのではないか?と思う方もいるかと思います。出店困難な市場で仮に出店できたとしても、結局売上送金やシステム諸問題に巻き込まれた挙句、あまり売れないといったケースに苛まれます。そのため日本人セラーを歓迎してくれるプラットホームは生産性が高くなる可能性が高いといえます。
そのような前提を元に無数にある越境モールの中では以下が該当されるのではないでしょうか?
ちょいちょい出店しやすい時があるモール
※ C2Cモールは非対象
※ 全世界のプラットホームを漏れなく比較した結果ではございません
いくつかある中で、実際販売させていただいているモールと、最近耳にするモールを中心にピックアップしました。
LAZADAを番外編に入れている理由は、日本人セラーの受け入れが若干不安定でありながらも、マーケットに魅力があるため、番外編とさせていただきました。
Shopee、JOOMは東南アジアとロシア欧州向けの最近勢いを感じるプラットホームで更に日本語ができる担当者を置いているので、今後日本人セラーの拡大と共に、商品登録数が増えれば活性化する可能性は十分にあると考えます。
同じエリアとして、Shopee vs LAZADAも見どころですね。
またJDも阪和興業社(大手商社)が協業し、インドネシア向けに日本人セラーを誘致しているので今後の巨大マーケットに大きな魅力を感じています。
越境モールでの販売を行うにあたって、ボトルネックとなるのは「管理がどれだけ簡単か」「かけたコスト以上に売れるか」が始める、そして続けるポイントになると思います。
要するに「簡単に継続して売れるか」だと思います。
そこで確認する要素は、「出品」「輸送」「カスタマーサポート」ではないでしょうか。
その中で、各モールの特筆すべき点をまとめてみましたのでご覧ください。
やはり各モールとも、特徴がありますよね。
言わずと知れたモンスター越境モール。
FBAサービスも日々改善され、ルールさえ守り把握し活用すれば怖いものなし。
2019年2月15日の手数料改定で保管手数料がリーズナブルに。
ネックは目まぐるしく変化する市場についていかなければ、容赦なくサスペンド(アカウント停止)になることか。
アマゾンと類似モデルのため、非常にやりやすいモールですね。
FBC (Fullfilment By Cdiscount ) があり、アマゾンのFBAと同様、商品を送ってしまえばあとはお任せというサービスは、フランス進出には非常に強い味方です。
フランスNo.1モールのため、アマゾンで売れる商品は比較的売れやすい。
そしてアマゾンでは売れなかった、園芸の生長促成剤などニッチ商品なども売れ、人種、文化の違いの傾向などが確認できる。
欧州セールスマーケティングとしても非常に面白い市場。
ネックは税制対応か。
2009年に日本進出をしたオンライン展示会。
B2B要素が強いが、やり方次第ではB2Cのような売上も上がる。
アマゾンと比較すると売り方の自由度が高く、OEM交渉など、様々な売り方が可能。販売手数料が無料。
スーツケースなど、アマゾンでは手数料が高くなる高額商品やコンテナを利用しないと送料が高額になる商品などは特に利用価値あり。
ネックは高額に感じる月額費用とすべての交渉を英語で行う必要がある事か。
既に大手PCサプライメーカーも出店をしている東南アジアを牛耳る巨大モール。
販売力はさることながら、今後の経済発展が見込める市場に先行投資をする意味でも、出店価値あり。
基本的にはまずはフィリピンからの出店から始まる。一定評価以上で別国への出店が可能となる。輸送モデルは複数あるものの、代引き利用をするために香港の仕分けセンターに送るモデルが基本。
ネックは物流で、販売量が少なくても定期的に香港仕分けセンターに送らなければならないことか。
台湾初のスマートフォンアプリを中心としたモール。
台湾の他にインドネシア、ベトナム、タイ、フィリピン、マレーシア、シンガポールにもマーケットプライスを持っていることも大きい。また販売手数料、リスティング手数料が無料なのも大きな特徴。
ネックは今後の日本商品を求めてくる集客量の増加がどこまで伸びるか。
そこをクリアすれば東南アジア最高峰の越境モールになる可能性も見えてくる。
2016年にロシアで発足したスマホアプリ購買中心のモール。ロシア発足だが、ロシアと欧州の売上がほぼ同等といったところに期待が持てる。
日本人はこれから誘致し、日本ページの作成も行う予定とのこと。
アプリ内に自前SNSを持っており、インフルエンサーマーケティングをアプリ内で行うことが可能。商品プロモーションにゲーミフィケーションが加わっており、バイヤーをひきつけている。
基本的に専門店意識が高く、1アカウントで50店舗取得可能。各店舗での出品上限が1000SKU。
ネックは現状、低単価の商品が中心になっている需要の中(AliExpressに類似)で購買単価を向上させられるか。
アマゾン一択、eBay一択となりやすい越境EC市場ですが、市況に変化が訪れています。そのため今後は限られたリソースでネクストステージへのチャレンジが必要になってきます。
紹介させていただいたモールは全て面白い特徴を持ったモールになりますね。
選定要素は企業毎に異なりますが、取扱商品、人的リソース、コストなどを考慮し出店先の選定をしていきましょう。
あくまで個人的な見解では、弊社商品特性にマッチするモールはAmazon、Shopee、Cdiscount、LAZADA、Alibabaと考えております。