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昨今のコロナ禍の経済情勢の中、環境変化に迅速に対応していくための打開策として、越境ECが高い注目を集めています。ここでは、適切な市場の選び方や効果的なショップのローカライズ方法など、ビジネスを海外展開するための基本をご紹介します。
ヨーロッパでは、オンラインショッピング利用者の48％が海外から購入しています。また、英国で購入された商品のおよそ3分の1（31.4％）が海外の受取人に届けられています。
ヨーロッパのEC市場を例にとると、23 の言語、多様な文化や消費者の習慣、ユーロを含む様々な通貨、様々な決済手段を考慮する必要があります。しかし、これはほんの一例に過ぎません。
“海外へのビジネス展開には、しっかりとした調査と進出する市場への理解、その市場で成功するための確固たる戦略が必要となります。”
ナオミ・ボッティング（Lengow）
越境ビジネスの戦略を立てる前に、進出国を選定する必要があります。まずは、以下の質問を自問自答してみましょう。
はじめにこのステップを踏むことで、ビジネスの成長の可能性が高い市場を進出候補国にでき、あなたのリソースを最適化してくれます。その後、商品の価値と価格に関する自社の立ち位置を確立することで、ビジネスに適したマーケティングチャネルを特定することができます。
消費者はマーケットプレイスを信頼しているため、そこで購入することを好む傾向にあります。それらのマーケットプレイスを利用することで、小売業者が何百万人もの潜在的な顧客にリーチすることを可能にしています。
いくつかの市場で異なる商品をテストするために、AmazonやeBayなどのグローバルなマーケットプレイスから始めることが良い戦略です。しかし、新たな市場に進出する際には、その国のマーケットプレイスを見落としてはいけません。英国のASOSやドイツのZalandoのように、現地のマーケットプレイスが優位に立っていることがあります。フランスでは、Cdiscount、FNAC、La Redouteなどのグローバルリーダーと並んで、現地で存在感のある大手プラットフォームがマーケットプレイスでも重要な役割を果たしています。
海外にビジネス展開する際には、対象となるお客様の信頼を得るために、ストアの言語を現地の文化に合わせるなど、可能な限り国内ストアであるかのように見せることが重要です。
調査会社コモンセンス・アドバイザリー（Common Sense Advisory）は、オンラインショッピング利用者の約60％が母国語ではないウェブサイトから買い物をしないという研究結果を発表しました。製品情報やコンテンツマーケティングは、多言語である必要があることを示しています。これにはブログ、チュートリアル、および動画も含まれています。重要なのは、コンテンツをローカライズすることであり、単に翻訳するのではなく、市場に合わせた語句や表現を使用することが重要です。また、サイズ、重さ、容量はすべて進出国の基準に合わせることをおすすめします。
消費者は、特に国際料金を支払うことなく簡単に連絡を取ることができる、現地のメールアドレスや連絡先電話番号を高く評価しています。現地の言語で提供されるカスタマーサービスやセールスチームを持つことは、顧客満足度を得るための鍵となります。
マーケティングプロモーションは、ターゲット市場の休日や人気のあるイベントにマッチしている必要があります。販売の時期は、どこで何を売るかにも大きな影響を与えます。例えば、イギリスとオーストラリアで同時期に冬のコレクションを発売した場合、今現在、季節が冬ではない市場では失敗する可能性が高くなります。
迅速な配送は、コンバージョン率を高め、顧客のロイヤルティを高めるチャンスを提供してくれます。海外へ出荷する際の梱包に関して最も重要なことは、コストを最小限に抑えることです。さらに、市場とその傾向を知ることも重要です。米国、イギリス、ドイツなどの成熟したEC市場では、オンラインセラーからの当日配送を期待する顧客が増加しつつあります。
「弊社の調査によると、ほとんどの市場では自宅配送が好まれていますが、イギリス、ドイツ、フランスではクリック・アンド・コレクト (オンラインでの購入後、店舗で受取り) が非常に人気があります。」
ナオミ・ボッティング（Lengow）
返品にかかる送料、制限のある返品ポリシー、品質の悪いカスタマーサービスは、オンラインショッピングでの顧客エクスペリエンスを悪くする三大要因です。念のため、地域、国、または業界ごとに個別の利用規約を作成し、それぞれの要件や期待に沿ったものにすることを検討してみてください。
現地通貨が使えることは、売上増加につながることがわかっており、Googleショッピングなど一部のプラットフォームでは必須となっています。
オンラインショッピングの支払いを受け取る方法としては、クレジットカードが最善かつ唯一の方法だと思われがちですが、これは必ずしもそうではありません。クレジットカードは世界的に最も人気のある支払い方法ですが (2016年にはほとんどの国で市場の50％以上を占めていました)、一部の国では他にも有効な支払い方法があります。
ヨーロッパではモバイル・ショッピングが一般的になりつつありますので、越境EC事業者は、支払い方法もモバイル・フレンドリーであることを確認しておく必要があります。
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