Amazonで初めて商品を販売するのは、とても労力の要ることであり、成功するやり方が分かるまで時間がかかるものです。途中で壁にぶつかることもあるでしょうが、できるだけ多くの情報を提供させていただくことで、陥りがちな落とし穴を避ける一助になればと思っています。
今回、Amazonの新規参入セラーであるTrevor氏にインタビューをしてお話を伺いました。Trevor氏は、他のセラーは同様の失敗を避けられるようにと、Amazonでの販売の際に陥った7つのAmazon FBAに関する失敗例について話して下さりました。
ここでは、Amazonで販売する際によく起きる問題と、それを回避する方法をご紹介します。
失敗その1: 一般的なアドバイスにむやみに従う
最近は、初心者向けにAmazonについて教えようとするFBAの「師匠」というべき人がたくさんいます。GoogleやYouTubeの至るところにたくさんいることが分かるでしょう。残念ながら、全員が全員、Amazonのことを理解しているわけではありません。成功しているセラーが自分の知識を共有している一方で、手軽にお金を稼ぐために一般的なアドバイスを言い広めているだけの人もいます。
Trevor氏がAmazonで販売を始めた当初は、あまり良いとは言えないアドバイスに従ったために、後になって苦労したと語っています。もっと実績の裏付けのある計画を進めるべきだったとも振り返っています。
Trevor氏は、「テスト済みの販売プロセスを採用すべきです、レビューをチェックして、実際に利用したセラーがいる、成功した実績のあるプログラムを利用するようにしましょう。」と言います。
ここでは、採用すべき戦略を探す際のヒントをご紹介します。
失敗その2:競合他社の評価を行っていない
これは、Amazonセラーによくある一般的な問題の1つです。売れ筋が素晴らしく良い商品を見つけても、その商品を販売している人が他に何百人もいたら、同じ商品を出品して注目されるのはとても難しいでしょう。
これは、Trevor氏が商品販売を開始した後に直面したことです。
「私は、ニッチな優れた商品を探すことに気を取られ、そのカテゴリーで成功しているセラーのことを全く見ていないことに、すぐ気付きました。400人以上のセラーと競っていることが分かったのです。」とTrevor氏は言います。
幸いなことに、競争の激しさ度合いを測定するのに便利なツールがあります。AMZScout PROのChrome拡張機能でVisibility Score (可視性スコア) を見ると、そのニッチを調査した他のセラーの数を知ることができます。また、Niche Score (ニッチスコア) をクリックすると、競争レベルの内訳を詳細に知ることができます。
商品のレビュー数も競争力の指標になります。レビュー数が100件以下の商品を探しましょう。
ここで、Trevor氏からのアドバイスをさらにご紹介します。
「ニッチ商品をリサーチする際には、まずそのニッチでの上位セラーを見て、メインのキーワードを調べ、1ページ目でどのセラーが上位に来ているかを確認します。そして、依然として魅力的なニッチであるかどうかを判断するのです。」
失敗その3: クリック課金 (ペイパークリック) のコストを考慮していない
利益率を計算する際には、すべての経費を含める必要があります。つまり、商品を仕入れる際の費用、送料、FBA手数料です。また、クリック課金のコストも含まれます。
Amazon広告キャンペーンは、商品を宣伝するのに最適な方法ですが、お金がかかります。そして、この費用を利益率の計算をする際に考慮しないと、思ったよりも利益が少ないということになりかねません。これは、Trevor氏が広告を出したときに気付いたことです。
「私の販売しているカテゴリーでは、クリック課金は大変高額なものでした。10ドルの売上を上げるのに、1件あたり (送料や商品価格に上乗せされて) 10~15ドルのコストがかかっていました。」とTrevor氏は言います。
失敗その4: 無駄に多くのサプライヤーと交渉する
どの商品にも何千ものサプライヤーが存在します。すべてのサプライヤーを調べるのは大いに時間の無駄で、うんざりするものです。本来であれば、商品開発に手をかけなければいけないのに、何十社ものサプライヤーと話をするのは、時間の浪費です。
このAmazon販売時のミスに関して、Trevor氏のアドバイスはこうです。
「納期や最低数量などの条件で、その中のベストを選び、レビューをチェックし、サプライヤーに照会先を求めます。」
ほとんどのセラーはアリババで仕入先を見つけますが、幸いなことに、アリババ上で、実際に優良企業を見つける方法がたくさんあります。各サプライヤーには星評価があり、保有している認証も列挙されています。
AMZScoutのプラットフォームで優良サプライヤーを見つける
2、3社に絞って、サンプルを送ってもらいましょう。そして、その中から一番良いものを選択し、商品化していきます。
失敗その5: 配送にかかる時間を考慮していない
ほとんどの場合、商品を海外から入荷することになるでしょう。航空便の利用にしても、時間がかかる場合があり、遅延する可能性を考慮しておく必要があります。これはTrevor氏が商品を出荷する際に分かったことです。
Trevor氏は言います。「Covid-19が配送時間に与える影響を考慮していませんでした。コロナ禍での配送は、想像以上に時間がかかります。航空便は3週間、船便は最低でも2ヵ月はかかると見ておきましょう。」
以前のような通常の状態に戻って、配送時間が短縮することを期待しています。しかし、上記の想定時間をガイドラインとして使用するのがよいでしょう。そうすれば、Amazonによる配送トラブルや発送遅延があったとしても、不意の事態に困ることはないでしょう。
商品の到着を待つ間に、キーワード調査やリスティングの作成、クリック課金戦略の策定などを行いましょう。この時間を有効に使うことで、在庫が入荷した時点ですぐに販売が開始できます。
失敗その6:自分を他のセラーと差別化しない
「出品したら売れる」という言葉は、Amazonには当てはまりません。Amazonには何百万もの商品があり、何らかの方法で差別化を図らなければ、商品に注目してもらうことは難しいでしょう。競争の激しいニッチなものを販売している場合は特にそうです。
「人と違うこと、ユニークであること、目立つこと、そうでなければ、クリックしてもらえません。」とTrevor氏は言います。
クリックしてもらうには、さまざまな方法があります。競合相手とは異なるカラーやバリエーション、または独自のブランディングなど、視覚的にお客様を惹きつける、品質や機能を向上させるなど、他のセラーとの差別化を図ることもできます。
いかにして目立つかは、販売を開始する前にしっかり計画を立てておきましょう。
失敗その7: 価格で競争する
販売を始めたばかりの頃は、他のセラーに負けないように最低価格を提示したくなるものです。確かに、売上は上がり、ランキングも上がるかもしれませんが、あまり儲からないのではないでしょうか。むしろ、利益が出ないどころかマイナスになってしまうかもしれません。
単に最低価格を提示するだけでは優れた戦略とはなりません。これはAmazonでの価格設定における最大の間違いの1つです。つまり、お金を稼ぐためには価格を上げなければなりませんし、商品を際立たせるものがなければ、売上はあっという間に減ってなくなるでしょう。
価格で競争するのではなく、Trevor氏のアドバイスに耳を傾けてください。
「違う方法でお客様を惹きつけましょう。例えば、素晴らしいサービス、迅速な配送、優れたデザインです。価格で勝負という選択肢は、余剰資金があって、1ページ目に掲載してもらうのに投資する余裕がある場合を除いて、絶対にやってはいけません。」
まとめ
初心者にとってAmazon販売は簡単なことではありませんし、失敗することもあるでしょう。しかし、すべての失敗を教訓と捉えれば、きっと良い結果が得られるはずです。諦めずに頑張り続ければ、いずれはAmazonで利益を上げられるようになるでしょう。
本記事は、AMZScout Amazon Expert Teamによる投稿です。AMZScoutは、投資判断のための正確な市場データを提供し、オンラインセラーの利益向上を支援しているAmazonリサーチツール上位の1つです
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