コロナ禍で進化が加速するEC業界
新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、オンライン取引がかつてないほど急増する中で、EC業界は大きな変化を遂げようとしています。これらの変化には、コロナ禍の影響によるものもありますが、ほとんどは、以前から起こりつつあった変化のスピードが、世界中の何十億人もの人々が隔離を余儀なくされた状況の中で急激に早まったものであるといえます。
ここでは、越境ECセラーが今後知っておくべきECの主要なトレンドとテクノロジーを5つ取り上げます。モバイル最適化や送料無料などのトレンドも、ビジネス戦略の要素ではありますが、以下に示すポイントは、withコロナ時代にEC業界がどこへ向かっているのかを現しています。
不安定な世界経済の中で変化する消費者動向
コロナ禍により、世界人口の約半分が隔離生活に入り、人々は食料品やその他の必需品をインターネットで購入することを余儀なくされているため、Eコマースの注文が劇的に急増しています。現在、米国やその他の国では失業率が記録的な水準に達しており、パンデミックによる経済的影響が消費者の購買習慣にどのような影響を与えているかが分かります。
米国のZ世代とミレニアル世代にとって、約40%が支出を減らしたと報告している通り、パンデミックは彼らの購買習慣に劇的な影響を与えました。すべての年齢層で購入されている商品カテゴリーを見ると、食料品、家庭用品、健康関連商品が明らかに一番売れたカテゴリーでした。
では、越境ECセラーにとって、これは今後どのような意味を持つのでしょうか?
ビジネスを維持させるためには、ターゲット層のニーズに合わせて商品ラインを多様化させていくことが重要です。自由に使える支出分が少なくなっているため、消費者にとって有用性の高い商品や必需品をストックすることが重要になってきています。贅沢品や娯楽用品の購入が減少傾向にある今こそ、新たな商品ラインを模索してみましょう。
ビジュアルEコマースと、3Dと AR(拡張現実) ショッピングの台頭
ビジュアルEコマース(3DとAR(拡張現実)を使用して商品を紹介すること) とは、目新しいテクノロジーではありませんが、より多くの実店舗が閉店もしくはオンラインビジネスへの移行を余儀なくされているコロナ禍の状況でこの技術は新たな重要性を帯びてきています。さらに、自宅に閉じ籠っていても、新しいソファ、照明、ズボンを購入したいと考えている消費者にとって、技術の進歩によるビジュアルEコマースは、非常に価値のあるツールとなっています。
世界的な大手小売業者が拡張現実のアプリをリリースしたことで、家具がリビングルームにどのように収まるか、どの色の口紅が一番似合うかなどを消費者が視覚化できるようになりました。この技術が驚異的なスピードで発展している今こそ、店舗開発、新規顧客獲得、売上向上にどう活用できるかを確認するときです。
マルチチャネル販売と収益源の多様化
新規顧客を獲得し、ブランドを拡大し、売上を増加させるための手法としてマルチチャネル販売は長い間知られてきました。COVID-19のパンデミックが世界のマーケットプレイスに大きな影響を与える中、この手法は、ビジネスを確実なものとし、収益を維持したいと考えているクロスボーダーの販売業者にとって必然となっています。
多くの潜在的な収入源を確保することに加えて、世界的な出来事が販売チャネルの1つまたは複数に影響を与えた場合でも、マルチチャネル販売というものは、自分の購入品を調査したり、様々なマーケットプレイスで買い物をしたりする目の利く顧客にリーチするための最良の選択肢となります。
注意点としては、どの販売チャネルを利用するかを計画する際には、個人ウェブサイトを忘れないようにしてください。個人のウェブサイトでは、マーケットプレイスで販売する際には見られない多くのメリットを提供することができるからです。
- ブランド構築 – デザインやロゴ、商品プレゼンテーションなどで、ブランドをカスタマイズできるのは、あなたのウェブサイトだけです。
- ユーザー・エクスペリエンス – 誰かがマーケットプレイスであなたの販売している商品を購入すると、そのマーケットプレイスとその経験を関連付けます。逆に、あなたのウェブサイトで買い物をすると、その体験をあなたのブランドと関連付けることになります。あなたのサイトで好意的なユーザー・エクスペリエンスを提供することは、リピート客につながるロイヤルカスタマーベースを構築するための素晴らしい方法です。
- カスタマイズ可能な販売 –マーケットプレイスでは、販売方法に厳しいルールがあることが多いですが、個人のウェブサイトでは、販売から出荷ポリシー、返品に至るまで、すべてをカスタマイズすることができ、あなたのビジネスをより自由に運営することができます。
ボイスコマースへのブランド適応
Eコマース業界におけるボイスコマースとは、Amazon Alexa、Google Assistant、Siriといった音声認識技術と顧客との間の会話や取引を指します。この技術はここ数年で大変な人気を得ており、実店舗での購入を避け、自宅での買い物を好む人がますます増えていることから、さらに加速していくことが予想されます。
ボイスショッピングは、あまり商品のリサーチツールとしては見なされていませんが、少額の購入やあらかじめ設定しておくショッピングリストからの購入に使用されることが多いのが現状です。この技術の日進月歩は著しく、今後のEC販売のあり方やカスタマーサポートにどのような影響を与えるかを考慮することが不可欠です。商品名や説明文をカスタマイズして発声しやすくすることは、Eコマースの次のトレンドに備えるいいスタートとなりそうです。
新しいソーシャルメディアチャネルでのマーケティング活動の拡大
ソーシャルメディアマーケティングは、新規顧客を獲得し、Eコマースの売上を増加させるための方法として実証されています。消費者は実店舗を避け、自宅にいながらにして商品のリサーチをしたり、買い物をしたりしているため、これまで以上に購買行動との関連性が高くなっています。FacebookやInstagramを利用したマーケティングはマーケティング戦略に不可欠な要素であることに変わりはありませんが、新しいソーシャルメディアチャンネルは急速に拡大しており、若い消費者層へのアクセスを可能にする力を持っています。
TikTokを例にあげましょう。昨年、ユーザーがアプリ内で開くストアへのリンクをプロフィールに記載したり、投稿したりできる新機能をリリースしました。これにより、ユーザーはTikTokのアプリ内で買い物が完結できるようになりました。最近では、TikTokの「Small Gestures」機能により、ユーザーはプラットフォーム上で他の人に無料のギフトを送ることができるようになりました。TikTokや他のプラットフォームは、プラットフォームを収益化するための効果的な方法を模索しているので、セラーはビジネス拡大に役立つ新機能に目を光らせておくことが大切です。
withコロナ時代にPayoneerで適応
Payoneerは、コロナ禍のニーズに合わせたグローバルなEコマースビジネスを可能にします。Payoneerを活用することで、簡単に新しい販売チャネルへの拡大を可能にします。まだ、Payoneerアカウントをお持ちでない方は以下からアカウントを開設いただけます。
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