アメリカの年間消費者支出を見るには、季節ごとのイベントや休日を中心にいくつかのピークを特定できます。 上半期にはニューイヤーズデー、バレンタインデー、プレジデントデー、イースター、母の日、メモリアルデー、父の日、独立記念日が含まれています。
下半期には、レイバーデイ、コロンブスデー、ハロウィン、エレクションデー、ベテランズ(退役軍人)デー、サンクスギビング(感謝祭)、クリスマスがあります。
他にも民族や宗教ごとのお祝いやイベント、学校や職場でのイベントも多数あります。自社のターゲットに合った人たちが積極的に参加するイベントが何なのかを把握し、そこで売上と認知度アップの山を作りましょう。
アメリカでは子供のころから、イベントごとに記念品を作成したり、グディーバッグとよばれる小さなギフト(中身はお菓子や文具品)を交換する機会が多くあります。
スポーツチームに入っていれば、チームTシャツをはじめキャップ、水筒、キーホルダーや文具用品などもチームオリジナル品を作成販売します。そして売り上げ金をチームの活動費に充てたりもします。
幼稚園のころから学校ではファンドレイズという寄付金を集めるイベントが行われていて、多くの企業が協賛して物品やサービスを販売し、売り上げの一部を学校に寄付します。パーソナライズアイテム、いわゆる名入れサービス商品は常に需要があります。
特に5月から6月ごろにかけての卒業シーズンには、卒業にちなんだアイデア商品が多く販売されます。 記念品には「Class of 2018」(2018年卒業生であれば)と卒業した年をプリントするのが定番です。
8月半ばサマーホリデーの終わりにはバックトゥースクールシーズンには、新学期、新生活を迎える用意のために衣類や文具品、日用品や家具などの購入が増えます。
どんなイベントのときもメッセージカードを添えるので、オリジナリティーを活かせるカードやラッピングなどのペーパーグッズへの注目は高く、どの家庭でも少しは常備しています。日本のように店舗で素敵なラッピングまでサービスしてくれるお店は少ないのです。
通常11月1日から12月31日までのホリデーシーズンが全米の消費者購入が盛んになる時期です。 全米の年間小売売上の約5分の1が、11月と12月に発生するホリデーシーズン全体の売り上げで成り立っています。 特に11月第4木曜日のサンクスギビングホリデーから週末にかけてブラックフライデーとサイバーマンデー、クリスマス前の土曜日に最も消費が集中します。家電の買い替えなどを検討している消費者は、特にこの時期にセール品を狙い買いをします。
最近ではEC販売で小売業者がセールやプロモーション期間を引き伸ばすため、以前までのようにブラック・フライデーだけに消費が集中することはなくなってきているようです。消費者は初秋ごろからホリデーシーズンのショッピングリストを考え始めます。
ホリデーシーズンに見込みの売り上げを確立するためには、夏頃から潜在客にむけたプロモーションを開始し、購買検討時期の10月中旬に合わせて潜在客に向けて商品商材を詳しく紹介するコンテンツを配信や広告で商品の認知をさらに促し、10月末には売りたい商品がどの競合よりも安く早く販売できる状態にもっていけるように準備します。
上半期のイベントに合わせてプロモーションを繰り替し、商品の認知度をあげていき、ホリデーシーズンには準備万端で売れるように計画を立てて取り組むことで必ず結果はついてくるでしょう。