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越境ECを成功に導くwebメディア活用

自社だけでの集客の限界

越境ECを取り組み始めて一番最初に難しいな、と感じるのが集客だと思います。もちろんSEO対策やリスティングなどのweb広告は取り組まれると思いますが、費用対効果としてなかなか良い数字が出てこない状況になっているかと思います。

その国の景気や消費全体、またそのビジネスモデルが伸びている時期は広告は当たります。アジアを除いて欧米と日本はもう次の取り組みに移らないといけません。

自社で作り上げるwebメディア

この頃の潮流としてSEOがコンテンツだ、という流れからECの中にもコンテンツページが溢れ、半分webメディア化しているようなサイトも見受けられます。もちろんそのコンテンツ自体が素晴らしいものであり、お客様にとって有益であり、さらには購買意欲を高めるようなものであれば問題ありません。

ただSEOのためだけに作成されているコンテンツが多く、それ自体も評価が低くなっている状態です。外部でECサイトとは違うサイトを独自で作って運営するのも根本的なところは同じです。

自分たちでコントロールできるので、やりやすいという面はもちろんありますが、全てはお客様の視点からどうなのか、というところがポイントになります。

各国ごとのwebメディアを活用

各国ごとに各専門や各テイストごとにメディアは多数存在します。その中でもお客様や生活者から支持を得ているメディアを見つけてください。これは規模の大小というよりも、それぞれがターゲットとしているお客様にとってフィットしているか、の方が大事になります。

そのメディアで取り上げられているトピック、何を伝えようとしているのか、どんな商品が推されているのか、を見てみてください。そこにそれぞれの国のターゲットとなるお客様の潜在意識をくすぐる何かがあります。

潜在意識を顕在化させるのもメディアの1つの活用方法です。そこを勉強しながら、そのメディアにどのように掲載されるのかを考えてみてください。

もちろん各メディアごとに広告も持っていると思いますので、それに出すのも良いですし、自分の会社や商品をPRして売り込むのも良いでしょう。ただ単に売り込むのではなく、そのメディアにとってもプラスになるような商品やサービス、クオリティでないといけません。

ソーシャルメディアのグループ化

今一番効果的なのは、ソーシャルメディアでグループ化することです。もちろんここにも大きな労力はかかりますが、一般的なお客様ではなく、ファンを作ることを主目的としておりますので、効果は絶大です。

グループ化をするためには高い志や何か伝えたいこと、成し遂げたいことが必要です。単に自社の商品を売りたいとか、こだわりを伝えるとか、そういうことではありません。

この企業、この人を応援したい、と思わせる何かが必要になります。それをお客様やメディアや一般の人に伝えていきます。さらに深い話や議論をグループでやっていますので、そこに参加してもらって、一緒に商品開発や成し遂げるためのアドバイスをいただけませんか?という形でオファーします。

そのグループで意見が出て、商品化や打ち出し方に新しいものが出来上がると、参加者の人は自分ごとになりますので、SNSでシェアしてくれたり、メディアの人を紹介してくれたりします。そうなるとそこから波状的にその他媒体や口コミなども広がり、認知度も上がっていくのです。

もちろんすぐやって実現できるものでも、効果がすぐに出るものでもありません。手間暇もかかります。ただだからこそ、他社が取り組みだした時の優位性になるのです。

まとめ

自分たちで出来ること(SEOやリスティング広告、自社メディアなど)からお客様にフィットしたwebメディアになり、最終的にはファンが集うソーシャルメディアのグループが大切になってきていると感じています。

そしてその遷移は時間がかかること、手間暇がかかること、すぐには効果が表れないこと、になっています。そこを信念として貫けるかが大事なんだろうな、と感じています。

モールで売りながら、収益を出しながら、次の一手としてメディア活用、その中でもファン化されたソーシャルメディアのグループ化をオススメします。

Mitsutoshi Murata

株式会社プリンシプル 代表取締役 船井総合研究所WEBコンサルティングチーム コンサルタント、チームリーダーを経て、2013年、株式会社プリンシプルを設立。メンズの総合セレクトショップ フリースピリッツ立上げ。2014年より越境EC事業を開始し、2016年、越境ECが全体の売上構成比20%に成長