全世界のショッピングカートプロセスの約75%は購入完了前に中断されています。この負担を5〜10%軽減することができれば、売り上げと顧客ベースにどれだけ好影響を与えるか想像してみてください。
カート落ち対策メールは、顧客が購入プロセスを中断したことによる売り上げロスをなくすための最も効果的な戦略の一つです。SalesCycleによると、顧客はカート落ち対策メールの44.1%を開封し、11.6%がメッセージをクリックし、クリックした29.9%が購入に至っています。
このような効果を示す統計があるにしても、カート放棄対策メールで成果をあげるためには、実績のある戦略を実行することが必須なのです。
人々は毎日たくさんのEメールを受け取っており、宣伝用のピッチに対しては自然とガードが固くなります。あなたのメッセージは、注目と関心を集める件名がなければ開封されることはありません。
遠慮している場合ではありません。件名に、あなたのブランドとメールの目的を明記します。可能であれば、顧客のファーストネームを入れて、カートに残っているブランドに言及してください。アイテムに限られたタイムサービスや特価がある場合は、そのことにも言及してください。この方法は、切迫感を醸し出し、その結果、顧客の次の行動につながる確率が高くなります。
次のように、ショッピングカートにコーチバッグを残した買い手の例を考えてみましょう。
「ジェシカ、XYZ店で8時間以内にコーチバッグの購入を完了して10%を節約!」
以下が、1企業からの言葉巧みなEメールです。
カートのEメールテンプレートをデザインして、Webサイトやブランドとの一貫性と、ナビゲーションのシンプルさを強調します。一貫したルック・アンド・フィールは、顧客にWebサイト上で最初に商品を調べた際の潜在意識を呼び起こします。また、顧客が受信トレイとサイト間を行き来するにつれて、長期的なブランディングを形成していくのにも役立ちます。
買い手が、簡単に商品や情報を特定し、クリックしてショッピングカートに戻れるようにします。大きくて見やすいCall to Actionボタンを配置します。
メッセージのタイミングはコンテンツと同じくらい重要です。SalesCycleのデータによると、カート落ちの後にすぐフォローアップすればするほど、コンバージョン率が高くなることが明らかになっています。これは、サイトを出た直後が、消費者にとって購買プロセスの記憶が最も新鮮であることを考えると納得がいきます。
カート落ちから20分以内に配信されたEメールのコンバージョン率は5.2%です。1時間以内では、コンバージョン率は依然として4.5%と高いです。しかし、数時間待つか、翌日まで待って配信すると、コンバージョン率は約半分に低下します。
顧客がサイトや商品をチェックしていた時のことを必ず覚えていると思いこまないでください。カートに残っている商品やサービスを特定した上で、顧客に関連する情報を提供します。例えば、最初の話し合いの数時間後に、脈絡もなしにその会話を復活させようとしている人について考えてみましょう。その要旨を理解することは難しいものです。
まず、このEメールの目的を顧客に伝えます。すなわち、ショッピングカートに1つ以上のアイテムが残っていることをお知らせする趣旨ということです。これにより、顧客は自分がランダムにターゲットとされているわけではないことを知ることができます。基本的な商品の説明を共有するか、顧客が最初に購入を検討していた可能性が高い理由を示すコンテンツを提示します。
画像も成功するために重要です。大きく、際立った画像を、メッセージのかなりの部分を占めるように配置します。購入者は、視覚的な喚起を伴うEメールによって、より早く趣旨を理解する可能性が高くなります。商品画像がなければ、読者はコンテンツを探索する時間を割くことはないかもしれません。
一般的に、マーケティングとセールスにおいては、ソリューションの基本的価値を認め買い求めたが、金銭的な理由で購入に躊躇する顧客に遭遇します。営業担当者は、関心のある見込み顧客から購入をコミットしてもらおうとするときに、日常的にこの躊躇や停滞といった状況に直面します。
購入者がカート落ちする理由は、PCのクラッシュや技術的なトラブルなどを含め、さまざまです。しかし一般的なものは、失われた興味、確信のなさ、予算不足などです。したがって、あなたのフォローアップ・メールはこれらの理由を考慮に入れ、対処する必要があります。
顧客の評価とレビューを提供することは、カート落ちにつながった躊躇や確信のなさと戦う最善の方法の一つです。いくつかの簡潔な評価記事と共に、商品の平均星評価の画像を提供し、クリックしてさらに多くの消費者のコメントを読むように誘うことができます。あるいは、最も説得力のあるレビューを1つ提示してから、購入を勧めるようにしてみましょう。
カート落ちのもう一つの理由は、そのアイテムが顧客の所望のものにピッタリと合致していなかったからです。より良くフィットするかもしれない関連商品やサービスを提案しましょう。
場合によっては、人々はより適切な商品を見落としたり、サイトの検索でたどり着けなかったりします。このアプローチでは、アドオンセールスを促進することさえあります。つまり、購買プロセス中に関連する商品がカートに追加されるのです。
すべてを成り行きに任せないでください。顧客がカートに戻ってくるように促す、明快で説得力のあるcall-to-actionボタンを付けて送ります。このボタンを商品説明の近くに配置するか、あなたの説明とセールストークの直後に配置します。
コミュニケーションシステムに、カート落ち対策メール機能がない場合、「もしかして」販売を逃しているかもしれないという問題ではなくて、「どれくらい」の売り上げが喪失しているかの問題なのです。オンラインセラーとして成功するには、この機能を活用して、商品購入に関心を示したものの完了前に止めてしまった顧客のかなりの部分をコンバージョンする必要があります。
しかし、効果的な戦略の重要性を見落とさないでください。他のタイプのEメールマーケティングキャンペーンと同じように、適切なデザイン、コンテンツおよび実行のタイミングがすべて、高い投資収益率につながるのです。