C2CとはConsumer to Consumerの略。インターネットの普及で変化した企業と消費者とのかかわり方を端的に表現するために生まれた用語の一つであり、「一般消費者と一般消費者の間の取引」を意味する。(参照:コトババンク)
EC業界をふくむ小売業界では2−3年前までB2BとB2Cの業種によって牽引されており、C2C(個人間取引)やB2E(企業と従業員)などの業界の業種が大きな注目を受けることはあまりありませんでした。
そこにソーシャルメディアの到来でこの構図に大きな揺らぎが生じています。
この記事では、ここ数年の間にソーシャルメディアの登場によってC2Cがどのように活用されているのか、そしてC2Cの影響が将来どのように出てくるのかを提唱したいと思います。
以前は、C2Cのプラットフォームはほとんどありませんでした。しかし、ソーシャルメディアがこれを変えました。1人の消費者が別の消費者と通信できる非常に多くのプラットフォームができたのです。
今ではメルカリやスマオクに代表されるように、たくさんのフリマアプリが各国で開発され、そのアプリを使って国内はもちろんのこと海外での個人間売買をサポートするシステムも充実してきています。
賃貸宿泊情報もAirbnbに代表されるプラットフォームで個人間での取引が可能になったり、わざわざアプリを使うのが面倒だという人でもFacebookに登録済みであれば、たとえば検索欄に自分の地域/buy and sellと入力すれば、近隣で売買を希望する個人とつながることもできます。
C2Cはすでにソーシャルメディアによって活用されており、企業やブランドがこのマーケティングに無関心でいるわけにはいきません。インフルエンサーマーケットや、アフィリエーターの存在もこういった背景から生まれました。
現在はまだ既存のソーシャルメディアを駆使して企業側がなんとか個人間の情報交換に入りこんで、ファンを取りこもうとがんばっている状態とも言えます。中には個人のフリをしてフォロワーを増やすことを駆使する企業もあるぐらいです。
しかし、将来的にはもっと簡単なアプローチが求められるかもしれません。企業やブランドがC2Cのために作成した新しいソーシャルチャネル上で 消費者はC2Cポータルを頻繁に使用し、企業はそれらのポータルを管理します。
企業は、消費者をよりよく理解するために 消費者間の会話や関連情報を収集し、開発や販売に活かすこともできます。このようにして、企業はC2Cを奨励しながら消費を誘発する戦略(BforC2C)を立てる必要があるのかもしれません。