マーケティング、販促

アメリカでのシニア向けのEC

アメリカと中国の高齢化の現状

アメリカ合衆国国勢調査によると、65歳以上の高齢者は2035年までに18歳未満の子供を上回ると予測されています。2030年までに、5人に1人のアメリカ人がリタイア年齢になるだろうといわれています。

さらに高齢化社会問題が懸念される日本では、現在 総人口に占める割合(高齢化率)が27.7%、2036年には33.3%で3人に1人は 65歳以上になる社会が予測されています。その後も高齢化率は上昇を続け、2065年には38.4%に達して、国民の約2.6人に1人が65歳以上の者となる社会が到来すると推計されています。

そして世界中で最も急速に高齢化社会に向かっている国が中国です。2050年には、総人口の23.3%、3億1791万人が65歳以上となります。

23.3%という数字は、日本の2010年の65歳以上人口の割合23.1%と、ほぼ同じですが総人口数がそもそも10倍の差があるため2050年の中国は、80歳以上の人口も総人口の8.9%にあたる1億2143万人と、現在の日本の総人口に匹敵する数に上ることが推計されています。

中国のシニア向けEC

国内外の企業は、中国が持続的な経済発展をしていくには、「シニア市場」を開拓していく必要があることに注目しています。中国の高齢者向けの製品やサービスの価値は、2050年までに国内総生産の33パーセントに達する可能性があると述べています。(参照:ブルームバーグ記事

デジタルエコノミーへの参加を切望している中国の高齢者の人々のニーズに応えるため、中国のAlibabaが所有するオンラインマーケットプレースの 淘宝網 Taobaoは、Eコマースアプリのシニアユーザー向けを提供しています。

淘宝網 Taobaoの新しいアプリは、デジタルエコノミーに参加し、つながりを保ちたいと考えている中国の高齢者の人々と交流し、個別の経験を提供することを目的としています。

新しいアプリは、シンプルさを重視し、Tmallスーパーマーケット、ライブストリーミングプログラム、カスタマイズされたショッピングのおすすめなど、 淘宝網 Taobaoで気のある機能へ シニアユーザーからのより簡単なアクセスを提供します。

タオバオのシニアサポート

淘宝網 Taobaoはターゲットユーザーをよりよくサポートするためにアプリ上で拡大されたインターフェースとショートカットを提供するように、大きくデザイン変更をしました。

既存のシニアユーザーは、アプリを開くと新しいバージョンが選択でき、自分の携帯電話番号でアカウントを登録し、自分の子供のアカウントにリンクすることができます。
新しいバージョンでは、高齢者の両親は複雑な手順をたどることなく自分の子供とつながることができます。

子供のプロフィール画像はアプリのすべてのインターフェースに表示されます。画像をクリックするだけで、両親は子供とチャットや音声通話を開始したり、商品リンクを共有したり、一緒に購入を決定したりできます。その後子供たちは両親が選択した商品の代金を支払うことを選択できます。

50歳以上のECの購買動向

Alibabaの統計によると、約3000万人のTaobaoとTmallユーザーが50歳以上で、75%以上が50歳から59歳、20%近くが60歳から69歳です。 2017年には、50歳以上の中国人が平均約CNY5,000(794米ドル)のオンラインショッピングを行い、平均44個の製品を購入しました。

同社は、中国の高齢化した人口により良いサービスを提供することで、シルバーエコノミーの実質的な可能性が広がると考えています。

同社のプレスリリースによって提供された情報によると、Taobao Appは2017年5月時点で毎月4億6800万人のアクティブユーザーを持つ世界をリードするアプリケーションです。平均して、各アクティブユーザーは1日に7.8回アプリを起動します。

アメリカのシニア向けサービスEC

一方アメリカではシニアライフをサポートするビジネスに注目が集まります。高齢になっても健康的で自立した生活を自宅で送れるように、買い物や運転、通院や投薬の予約や管理など、家族以外からサポートを受けることはあたりまえの選択肢です。

そんなアメリカでも、なかなか必要なサービスや情報に辿りつくには苦労があるようです。ここ数年間で実際にデジタル世代が自身の家族の介護を経験したことがビジネスにつながり、新たなニーズに応える市場ができています。

CareLinx
介護のお手伝いをしてくれるプロの介護士や、配車サービスLiftと提携し介護が必要な人への車を探せるプラットフォーム。全米で30万人以上のプロの介護士が登録CareLinx登録済み介護士は全員、経歴を確認し、500万ドルの職業賠償責任保険に加入しています。

Caremerge 
シニアコミュニティーと家族、病院、看護師、介護士など、高齢者の健康や生活に関わる人の円滑なコミュニケーションと情報共有を可能にするプログラムを提供する。 3年間の成長率315%で2018年代の米国で最も急成長している非公開企業の5000社のリストのうち、1489位を獲得。

現在40歳ら50歳のデジタルユーザーがあと20年ほどで高齢者と呼ばれる世代になるまでに、若い世代に頼ることなく、自立して健康的に、そして楽しく社会生活を過ごすために役立つサービスやアプリがこれからもっと充実していくことが望まれるでしょう。

Mitsutoshi Murata

株式会社プリンシプル 代表取締役 船井総合研究所WEBコンサルティングチーム コンサルタント、チームリーダーを経て、2013年、株式会社プリンシプルを設立。メンズの総合セレクトショップ フリースピリッツ立上げ。2014年より越境EC事業を開始し、2016年、越境ECが全体の売上構成比20%に成長