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日本人が陥りやすい米国進出の考え方

日本人が陥りやすい米国進出の考え方

Richard ClaytonRichard Clayton
2020年1月29日

否!アメリカ=白人社会

 

 

成功までの道筋は複数あれど、基本的な考え方を身に着けれれば成功角度は上がるもの。

スポーツの基礎と同様、各種ビジネスでも存在すると考える。

今回の記事では、米国で成功を継続できる考え方について米国の営業現場情報からの情報を交え記事にする。

なお、今回の記事はオンライン特化の記事ではなく、米国進出の一つの考え方として記事にしていくのでオンラインセラーの方は参考までに見てほしい。

※オンラインとオフラインはビジネス戦略がまったく異なるため

 

 

目次

  1. 人種でのマーケティングがポイント
  2. 米国現地から実例を見てみる
  3. まとめ

 

 

<人種でのマーケティングが鍵>

米国進出における継続して成功している商品・メーカーには少なからず方程式が存在する。

日本と比較すると星の数ほど多い流通経路、販促経路をもつ米国では人種、エリアなど特定の経路にターゲットを絞った戦略が未来の成功を占う大きな分岐点となる。

 

そのため、冒頭の「否!アメリカ=白人社会」という分断意識を、まずはグラデーション化する意識が成功の源になる。

 

 

その中で、まずアメリカのざっくり人種別人口割合を見てみる。

日本人が陥りやすい米国進出の考え方 - Payoneer Blog

 

アジア系アメリカ人の人口は約2,000万人と推定され、総人口の約5.8%。

2000年から2015年の間に72%急速に増加し、1190万人から2000万人以上に増加した。これは日本の東京、神奈川の総人口に当たる数になる。

 

アジア系と呼ばれる人種を攻略している企業・商品が米国に根を下ろし、ベース売上利益作っている事は米国現地では基礎的な事実である。

 

なお米国最大のアジアングループは、約23%中国人を筆頭に、約19%インド人、約18%フィリピン人になり、日本人は7%の5位になる。

日本人が陥りやすい米国進出の考え方 - Payoneer Blog

 

アジア系アメリカ人は都市部を中心に分布しており、大多数は西海岸に住んでいる。

またカリフォルニア州はアジア系アメリカ人が最も多く、合計540万人のアジア系アメリカ人が住み、カリフォルニアの総人口の13.92%となる。

 

人種を限定したプロモーション企業も多く、一例をあげると中国系アメリカ人をターゲットにした共同購入型クーポンサイト「DEAL MOON」。

 

 

 

そして中国系アメリカ人を対象にしたECサイト「Yamibuyなどが台頭するなど、特化したマーケットが直近10年で出来上がってきている。

 

 

 

<米国現地から実例を見てみる>

まず、皆さんはスロッティングフィーというビジネス慣習をご存じだろうか。

 

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Slotting Fees(スロッティングフィー): 主に白系マーケットに商品を扱ってもらう、商品棚に並べてもらうために支払う費用(白人系マーケットの事を白系と現場では呼ぶ)

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個人的にAmazon.comを始め9年目になるが、Amazon販売でスロッティングフィーがなく手数料が安いことが最初の驚きだった。

 

米国小売店マーケットに営業する際に、「ほぼ」必ず発生する大きなコストである。

「ほぼ」といったのは、アジア系マーケットにはほとんどなく、白系マーケットに卸す際に発生するという意味である。

 

もちろん異例もある。

 

マーケットのバイヤーから直で「御社商品を扱いたい」という場合だ。

この場合は免除されるケースが多い。

 

 

そのようなマーケットの中、既に米国進出を成功させている企業の概要を見ていく。

※筆者調べ(米国卸及びメーカー営業マンへのヒアリングによる)

 

 

【伊〇園USAの米国進出展開】

正式に取材許可を取っているわけではないので一部〇表記になるが、米国進出に成功している有名飲料メーカーの変遷と現状はこのような感じである。

 

<概要>

日本茶販売の先駆者として、2001年からの18に渡る日本茶ブランディング活動で健康ブームとメディテーションブームに乗る(作る)。

抹茶の粉を使用した朝のスムージー、昼以降は甘い緑茶や紅茶を飲むライフスタイルが主流のなる中、無糖の抹茶、緑茶市場の市民権を獲得。

昨今は日本茶・お茶関連市場が変化している中、お茶以外のミルクティー等のSHOT(缶)市場にも参入。

日本産のお茶は残留農薬基準(日本≧米国(米国基準値以上):198項目/210項目 → 約94%)の問題を抱える中、目下、東南アジアでの製造拡大にも注力。

 

 

STEP 1

2001年に米国進出し、アジア系マーケットでのペットボトル/缶飲料の販売からスタート

 

STEP 2

徐々に米系マーケットへの導入が進むも利益が出ず、アジア系マーケットが支える

 

STEP 3

コストコへのTea BagPB)導入を皮切りに、アマゾンでのペットボトル飲料の販売が軌道にのり、コストコやアマゾンでの売上拡大が影響し、大手米系小売チェーンへの導入が加速

 

STEP 4

しかしながら、現在利益を多く稼いでいるのはアジア系マーケットであり、利益率が極めて低い米系のメインストリームマーケット(Wholefoods, Sprouts, Kroger, Gelsons, その他Walmart) の赤字をカバーし支えているのが現状で、今後は新商品開発(ミルクティー他)、アジア系を中心に利益率の向上を目指している模様

 

 

 

<米系マーケット内での動き>

訴求力の高い米国専用ブランドである, “Teas’ tea” “Matcha Love”ブランドをそれぞれ立上げ、

ナチュラルスーパーである Whole foods 含めメインストリームを中心にペットボトル飲料と抹茶粉、ティーバッグ類を展開。配荷できれば、販売力、ブランディング力に強みはあるものの、スロッティングフィー、販促手数料が高額。

展開先:コストコ、H-E-B, Kroger, Whole Foods

 

 

<アジア系マーケット内での動き>

全米500店舗のアジア系小売店舗に導入「ペットボトルだけでなくTeabagLeaf、抹茶パウダー類」がそれぞれ展開されている。

日本茶関連メーカーは、須らくアジア系マーケットの利益率が高く(スロッティングフィー、販促手数料が安価)、経営の底支えをしているのが現状。

展開先:Mitsuwa, Marukai, 99Ranch, H Mart, Daiso, GW

 

 

 

<まとめ>

今回は人種を意識する、ということを重点に記事にし、アジア系ターゲットの成功事例をあげたが、商品特性により、もちろん最適なターゲットは異なる

無作為に乱れ打ちする事はなるべく避け、最適な海外マーケティング戦略を作り上げる考え方が重要である。

 

最後に、Amazon.comにおける抹茶パウダーと緑茶ドリンクの口コミを以下にピックアップしたので、参考にしてほしい。

 

 

抹茶パウダーAmazon.comレビュー調査

結論:健康的なエナジーソースとしての活用で利用されているケースも多い

 

緑茶ドリンクAmazon.comレビュー調査

日常飲料、健康を意識して飲むケースが多い

資料引用元:http://worldpopulationreview.com/

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