マーケティング、販促

インスタのショッピング機能「ShopNow」での越境EC活用術

人気ブランドが徹底活用するインスタのストーリー

Instagram の機能のひとつであるストーリーの閲覧ユーザー数は毎日3億人に達しており、ユーザーの大半は人気ブランド企業によって作成されたInstagram ストーリーを見ています。

実際、Instagramによると、最も人気のあるストーリーの3分の1が人気ブランド企業によって制作されています。
そもそもストーリーは、通常の投稿とは違って24時間経つと消えてしまうのが最大の特徴です。タイムラインの上部に固定の通知スペースがあって、今ストーリーを投稿しているフォロワーのプロフィール画像がズラリと並ぶようになっています。

そのためタイムラインに流れてくることはないのですが、インスタグラムを開くと1番に目につく場所に通知スペースがあるので、逆に目に留まりやすいです。

見たいフォロワーのプロフィール画像をタップすると、そのままストーリーが再生されます。

ショッピング機能

そしてこのストーリー再生中でもタイムラインの投稿上でもショッピング機能がつけれます。「ショッピンク機能」では、投稿した画像に写っている服や小物といったアイテムに、商品名や価格が記載されたタグを付与することが可能にします。

そしてユーザーはそれをタップすることで、直接商品サイト(ECサイト)に移動し、その商品を購入することができます。タイムラインではショッピング機能がついている投稿にはハンドバッグのようなアイコンが表示されています。

アメリカでは2017年3月からスタートしていた機能ですが、日本では2018年6月からスタートしました。

そこで今回はアメリカで人気ブランド企業がInstagram ストーリーを使って、どのような広告戦略を駆使しているか、ブランドの投稿コンテンツをピックアップしてみたいと思います。

事例1 J.Crewの Pre-Sale

この人気アパレルブランドは、Instagram ストーリーを通じてピンクのサングラス「Jane」の新発売の告知をしました。

J.Crewは、ピンクのテーマカラーで写真の撮影にもこだわりました。そしてプリセール中に購入できる新しいサングラスは在庫数わずか50にして、ストーリーズをオンタイムで見ているユーザーのみへの特別限定販売であることを強調しました。

Google検索 「Meet Jane in Pink」

事例2 AirbnbのTravel Tuesdayシリーズ

Instagramのプロフェッショナルな写真とユーザー生成コンテンツを利用してInstagramコミュニティにインスピレーションを与える旅行アイデアを提供しています。

そして、ただ世界中の美しい旅行先の写真を表示するだけでなく、各写真をクイズ形式に変換し表示することによってユーザーとの交流を促進します。

Google検索「air bnb quiz instagram」

越境ECへの可能性

このような人気ブランド企業のコンテンツのアイデアを参考にすることで、実は誰でも同じようなコンテンツが作れて発信することが可能なのです。どんどん新しい加工機能が充実しており、豊富なフィルターで簡単に写真や動画を加工することができます。こうした投稿をサポートする機能も、Instagram人気を助長している一因と言えるでしょう。

またInstagramの良さの1つに言葉の壁を超えているというのがあります。従来、越境ECでは言語が1つの壁でした。それをそもそも乗り越えて、写真や動画で訴求しているInstagramの活用は越境ECにおいて必須になるでしょう。

またShopifyなど世界各国で売れるカートと繋ぎ合わせることで、一気に越境ECへの道筋が開かれるようになりました。この波はじわじわと確実に押し寄せてくると思われます。

Mitsutoshi Murata

株式会社プリンシプル 代表取締役 船井総合研究所WEBコンサルティングチーム コンサルタント、チームリーダーを経て、2013年、株式会社プリンシプルを設立。メンズの総合セレクトショップ フリースピリッツ立上げ。2014年より越境EC事業を開始し、2016年、越境ECが全体の売上構成比20%に成長