インスタグラムは全世界での月間アクティブアカウント数が10億人以上あるプラットフォームです。日本国内ではまだ2019年3月の段階で3300万人のアクティブユーザーとなっています。
インスタグラムを越境ECや海外マーケットで使いやすいだろうと思われるポイントは【非言語コミュニケーションが可能】ということと【趣味嗜好が繋がっているから購入確率が高い】ということです。
国内でもインフルエンサーマーケティングやアンバサダーマーケティングという言葉が盛んに使われ、ビジネスでもインスタグラムは使える、と言われておりますが、それを国内だけの経済活動に留めておくのは非常にもったいないですし、他のツールよりも上記のような観点からインスタは海外攻略のための大きな武器になり得るのです。
特にインスタで海外マーケットを攻略しやすいのは、モノづくり系のブランドや職人さんです。1つの世界観で統一されていて、メッセージ性も一貫したものとして伝わる可能性が高く、その商品のみならず非言語の雰囲気で購入してくださることがあります。
またそういう人とコミュニケーションを取っている中で買いたくなる欲求が高まっていきますので、短いコメントのやり取りでお客様との関係性を築いていくのがインスタを使用した取り組みです。
また今までは完成品でしか商品の訴求が出来ていませんでしたが、インスタのストーリーなどを使って、作っている過程を伝えることができるようになったのも大きなメリットです。
お客様に今まで伝え切れていなかった価値を直接伝えることができるようになったことが大きなインパクトだと思います。しかもそれは非言語でも実現できるということで誰でも取り入れられることなのです。
大きな購買力を持ち、今トレンドを生み出していると言われている1980年代から2000年代初頭までに生まれた人(ミレニアル世代)とこのインスタとECの親和性が高いのも魅力です。
ミレニアル世代は今までの有名なブランドだから買う、ということではなく、それぞれのブランドが本当に何を伝えたくて、どのようなメッセージを持っているのか、という社会性を重視します。また環境についても非常に関心が高いのです。そういうインタレストベースで繋がれるので、購買にも直結しやすく、資本力の差があっても越えられることが多くあるのです。
また日本の若い人たちも自分が好きな海外のブランド商品などはインスタで新商品情報をいち早く獲得し、インスタで購入までしている、という人が増えてきています。若い人たちはそういう商品の買い方に抵抗があまりないのです。
日本のブランドや職人さんの中でも細かいディテールは世界一だというものはたくさんあります。ただそれを世界観として、訴求することが出来ていない人が多いように思えます。
一度、細かい品質ではなく、もっと大きな視点での世界観(インスタでの写真やメッセージなども含む)をどうするのか。どのような社会的な意義があるのか、などを考えてみると伝え方や何をしないといけないのか。どんなコミュニケーションを取らないといけないのかが見えてくると思います。
そしてそこに正解があるというわけではなく、その人のパーソナルな部分の魅力が大事なので、中小企業や個人で取り組んでいる人にとっても越境ECや海外のマーケットがもっと身近になってきて、越境ECが活況になることを楽しみにしています。