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アマゾンが大切にする商品安全性の考え方

アマゾンが大切にする商品安全性の考え方

Richard ClaytonRichard Clayton
2019年11月5日

海外アマゾンの販売者にとって、売上を伸ばし続けるポイントは最新情報をいかに多く、確実に得ることにある。

アマゾンでの販売ルール変更・ポリシー変更に関してアンテナを高くすることで、今後のアマゾン販売活動をより豊かにできる。

様々な情報取得から理解度を深めAmazonの考えを理解し、推測や未来志向の意識と角度を上げていく必要がある。

 

「今自分が販売している商品が問題ないか」「どこに問題があるのか」「今後どの方向性にシフトすればよいか」などの指針を構築する必要性がある。

 

その中でここ数年特に話題に上がるのが、アマゾン掲載商品における商品安全性(真贋、商標等)に関してではないだろうか。最優先事項として日々にアップデートを繰り返しているのは多くの販売者が気にするところだ。

 

米国が先陣を切り2019年初頭にニュースになったが、ここにきて日本でも導入された商品安全性における対策プログラム、通称「プロジェクト0」だ。プロジェクト0は日本での導入もされ、日々状況は変化している。

 

 

プロジェクト0に加え、顧客満足度の向上を意識した対策も少しずつ強化されている。

例えばアマゾンに出品されている商品は、関連するすべての法や規制を順守していなくてはならないため、アマゾンがツールを活用し、法や規制に触れる商品は商品リストに載らないような施策を日々強化している。

ここが「ザル」になってしまうと、アマゾンにとっては死活問題の一つとなるため強化対象になっている。

実際、2018年にEPA関連で1億円以上の罰金を科されている。

【参照】

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-settles-amazon-distributions-illegal-pesticides

 

そして先日ウォール・ストリート・ジャーナルに掲載された記事(2019 8 26 日掲載記事)で、アマゾンにおける商品の安全性に関する記事にも上がったが、アマゾンがあらゆる角度から商品における安全性(出品者からすると、レギュレーションの厳格化)の強化に更に取り組んでいるとのニュースが取り上げられた。

 

アマゾンは安全でかつ本物の商品からなる膨大な商品リストを提供し、「地球上もっともお客様重視の企業」であるべく励んでいる。そして顧客との信頼を築き、維持するために日々努力をしている。

そのために2018年だけ見ても、顧客を守るために400万ドル以上(約4億円)もの投資をし、提供商品の安全性、コンプライアンス、信頼性を守る強固なプログラムを構築した。2018年には開発されたシステム活用により、契約の不履行などを含む様々な理由で30億点以上もの商品の掲載が販売前に停止されているとの発表がされている。

 

「出品前段階」では日々確認事項が増え、「出品後の商品」は何億もの商品の点検、毎日5億ページ以上も更新される商品詳細ページのスキャン、また毎週何千万も投稿されるカスタマーレビューの分析を数分ごとに行っている

 

もちろん出品前以前からいうと、審査は販売者がアマゾンでアカウントを作ろうとした時点から始まる。

 

その中で、目下特にアマゾンが重視しているポイントを以下に列挙するので、参考にしてAmazon.com販売に生かしてほしい。

 

 

【アマゾンが出品時、販売商品にかける網】

・新規セラーアカウントにおいてはいくつもの確認事項を設ける

・不信な人物を割り出す技術を活用した専用システムで、不信な人物がアマゾンに登録、商品を販売するのを防ぐ

・アマゾンで提供されている商品は全て、法や規制、アマゾンの方針を順守していなくてはならない

例)おもちゃにはアメリカ合衆国消費者製品安全委員会(CPSC)が定めた基準に則っているかテストするように求めている

・グローバルに活躍するコンプライアンス専用チームを設け提出された安全文書(アピール文)を確認し、商品販売のために満たさなければならない追加条件を設ける

 

【商品精査/システム面】

・アマゾンで商品の販売可能となった後も、引き続き商品リストや新規登録商品をスキャニングし、懸念事項のある商品がないか確認

・何億もの商品の点検、毎日5億ページ以上も更新される商品詳細ページのスキャン、また毎週何千万も投稿されるカスタマーレビューの分析を数分ごとに行う

・不正の兆候がないか調べ、またそれに伴う追跡調査を実施

・このシステムは、アマゾンが注力する一つのAIシステムで、自然言語処理と機械学習を通して毎日新しい情報を得ることで継続して学び、日々、より多くの不信な商品をブロックすることが可能となっている。

 

【レギュレーション面】

・定期的にアメリカ食品医薬品局(FDA)EPA、アメリカ合衆国消費者製品安全委員会(CPSC)などを含む政府機関と連携

・各関連団体や委員会に積極的に活動し、全ての小売企業や顧客が利益を得られる新しいソリューションやガイドラインを開発

・提供情報を機関が精査し、規制改善の一役を担う

 

もちろん上記がすべてではないが、加味したうえでアマゾンは以下アクションをとり日々改善を行っている

 

◆規制当局や産業組織、ブランドや顧客、カスタマーサービスメンバーが安全性問題を確認できる体制を構築

◆商品に関して報告を受けた際には顧客を守るために素早く動き、該当商品を取り除き関連商品を調査

◆顧客から商品に対しての懸念報告を受けた場合、カスタマーサポートは直ちに調査を開始

◆該当商品を購入した他の顧客も追跡し安全性の問題を継続して監視

 

基本的に顧客に安心して買い物してもらうことが目的のため、少しでも不安を感じた際はカスタマーサービスに連絡すると調査対象となる体制を構築されている。

 

このように、アマゾンの最新情報を集め続けるためには多くのチャネルを活用する必要があり、結果を残し続ける販売者は、販売形態に関係なく構築されている。

 

一見、本内容はこれは今までの販売者にとっては、逆風な内容だ。一方で、これはチャンスともいえるのは言うまでもないだろう。参入障壁が上がってきているということと理解できるため、個人的には非常に良い方向に向かっていると考えている。

情報収集し精査し販売活動を行っていく事で、アマゾン販売での最適なロードマップ構築の糧となるだろう。

 

引用:wsjAmazon Dayone

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