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LAZADAストアをオープンするためのヒント

Richard ClaytonRichard Clayton
2015年8月30日

*注 以下の記事は中国語の原文を翻訳したものであり、一部中国セラー向けの内容・情報も含まれます。日本からの出店についてのお問い合わせは、直接Lazada(ラザダ)へご確認下さい。

この地図をよく見てみると、ある共通点に気づくはずです。それは、みな「ブルーオーシャン市場」と呼ばれる地域であることです。マレーシア、シンガポール、タイ、フィリピン、インドネシア、ベトナムなどの東南アジア地域は、5億6千万人が暮らす広大な地域でありながら、まだAmazonが進出していない有望なeコマースの未開拓市場なのです。

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アジアの中では中国とインドに次いで、東南アジアが最も魅力的なeコマース市場であるといわれています。島国ではオンラインショッピングの利便性が広く浸透していることもその一因です。東南アジア経済は急速な成長を遂げており、今後増加傾向にある消費量を賄えるだけの供給能力を早急に整える必要があります。データ統計では中国における電子小売業の普及率は7%であるのに対して、東南アジアでの普及率はわずか1%だとされています。東南アジアのeコマース市場は、中国のシステムを模倣する形で急速に拡大している反面、中国と比べてその需要量に大きな差があります。

Lazadaとは?

EC業界をよくご存知の方なら、地域特化型のECプラットフォーム(中国のタオバオ(淘宝)など)はその地域において、非常に成功しやすい、という法則にお気づきのことでしょう。2012年にシンガポールで設立されたLazada (www.lazada.com) も、そのような地域特化型プラットフォームのひとつです。東南アジアの地域情勢を巧みに組み入れた設計で、設立からわずか3年で東南アジア最大のECプラットフォームといわれるまでに成長しました。現在、Lazadaの年商は10億ドル(約1,241億8000万円)に達し、一日の平均訪問者数は400万人、固定出品者数は15,000人にのぼります。また東南アジア地域にEC界の大手企業(Amazon)が進出していないという環境も、Lazadaが爆発的な繁栄を遂げた一因でしょう。2015年、Lazadaの売上高は飛躍的に上昇し、3月だけで昨年より350%増の13億ドル超を記録しました。

 

Lazadaでの出品形態

Lazada(ラザダ)は「東南アジアのAmazon」とよくいわれますが、どちらかというとAmazonとWishが合体したようなプラットフォームという方がよいかもしれません。モバイルアプリ内ですべてが完結するWishに対し、Lazadaは一極集中を避け、PC版とモバイル版双方の開発を同時に進めています。また、Lazadaの販売規則はAmazonのものと非常によく似ています。AmazonやWishで店舗を開設したことがある方なら、同系統のLazadaでの出品も非常にスムーズに進むはずです。ただAliexpressやEbayユーザーの場合は、Lazadaに移行する際に運営方法を少し変える必要があります。

 

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現在Lazadaは6ヶ国でローカルプラットフォームを展開しています。新規出品者はまずマレーシア版サイトに登録し、活動状態に応じてLazadaから他国版サイトでの出品要請がはいり、出店する仕組みとなっています。ただLazadaには15000以上の出品者が集まっているにもかかわらず、東南アジアのEC市場はまだ成長期にあります。積極的に商品の販売を行っている出品者は、この登録数よりもはるかに少ないと考えられるため、まだ厳しい競争がみられず、新規参入者にとっては大きなチャンスになるでしょう。

 

Lazadaプラットフォームでの店舗開設要件

Lazada(ラザダ)での店舗開設はとても簡単です。企業向け外貨口座に対する必須要件は、Payoneerとの正式提携開始後に廃止されたため、現在は営業許可証と身分証明書のコピーのみでLazadaでの店舗開設が可能となりました。

店舗開設時に必要な資料は以下のとおりです。(Lazadaに登録後、Lazadaのセラー管理チームより以下のフォームが送付されます)

  1. 登録フォーム(企業名、申請者のフルネーム(英語)、住所(英語)を記載)
  2. 新規出品者アカウント情報フォーム
  3. 申請企業の営業許可証、申請者または法人の身分証明書コピー
  4. 登録済の企業と同じ名称でPayoneer企業アカウントに新規登録(クリックで登録画面が開きます

まず1の登録フォームを提出します。Lazada側で内容確認後、申請で使用したメールアドレスにオンライン契約書および登録リンクが送られます。出品者は2のフォームをダウンロード・記入し、記入済の2のフォームを、3の書類と併せてLazadaプラットフォーム宛に送付します。

 

Lazadaで店舗開設をする際の難易度は?

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海外向けEC業界での経験をお持ちの方なら、難なく店舗開設を行うことができるはずです。筆者の経験上、その他のプラットフォームで店舗開設を行ったことがあれば、Lazada(ラザダ)での出品はさほど難しくありません。これまで店舗開設にあたり、簡単なことを複雑に捉えすぎて失敗する人の例を数多く見てきました。その失敗は、Lazadaの管理責任者とのコミュニケーションが不足していたことから生まれたものが多いと感じています。出品をお考えの場合はまず事前に申請資料を準備し、プラットフォームについての説明書類を熟読する(店舗開設後のトラブル回避に役立ちます)ことをお勧めします。準備が整っていると、うまくいけばわずか1週間で店舗開設までのプロセスを終えることができます。必要なプロセスは以下のとおりです。

 

Lazadaプラットフォームでの推定受注量

Lazada(ラザダ)は今年3月より、中国大陸での投資誘致を開始しました。早期にLazadaでのビジネス機会を見出し、まず香港法人にてLazadaへの登録・店舗開設を行い、既に巨額の資金を手にしたEコマース出品者も存在します。また人気に火がつき、一日に2000件もの注文を受ける出品者もいます。詳しい公式データがないため、今言えるのはLazadaが見事な急成長を遂げており、今年の合計注文数が昨年の約4倍になると推定されているということのみです。注文数は出品する商品、SKU数、料金、発送形態など、各出品者独自の運営条件に左右されます。現在、Lazadaではコンピューター、モバイル機器関連商品(アクセサリー、関連アイテム)やファッション分野の製品に人気があるようです。

 

Lazadaでの店舗運営

[Lazada(ラザダ)を利用するメリット]

  • 良心的なペナルティ処置
    正直に言うと、筆者自身はEコマースプラットフォームのペナルティポリシーが好きではありません。これらのペナルティポリシーは基本的に出品者の活動状態と、プラットフォームの商品構成に基づいて制定されているため、どこか違和感を感じるのかもしれません。それはともかく、正当な理由なしに罰金を請求されるのは誰しも心外でしょう。Lazadaにもペナルティポリシーはありますが、多くの場合は対象となる出品者への注文数を減らすという形で科されます。たとえば運営上の健康指標(商品返品率やセラーによるキャンセル率など)が限界を超えている場合、その翌週1週間の間は当該出品者に対する注文数が半分まで削減されます。それに加えて店舗運営の差し止めや違反出品者に対するトレーニングなど、その他の罰則処置も存在します。
  •  セラーが安心な返品・返金制度
    Lazada(ラザダ)では出品者の利益保護に対して万全の対策が取られており、顧客からの返品・返金請求は商品の届け先ミス、不備、破損、出品された商品と異なる場合のみ受け付けています。出品者が受けた注文は、すべてLazadaによる確認が行われたのちに発送準備に入ります。この時点でLazadaは購入者からの支払いを受領しているため、支払いが保証された状態で、商品の発送が行われる仕組みになっています。
  • 迅速な入金
    Lazada(ラザダ)は物流プラットフォームでシステムおよび手動のチェックを実施し、貨物送り状の追跡番号記録を定期的に確認しています。貨物が無事届けられて顧客がサインを終えると、翌金曜日にその注文に対する収益が出品者のPayoneer口座へ送金されます。注:2015年7月1日より、LazadaとPayoneerは正式に提携を開始しました。LazadaはAPI接続インターフェース経由で、支払金額をPayoneer企業アカウントに直接送金することができます。送金は毎週金曜日に自動で行われ、手数料も発生しません。出品者は企業の法人口座または法定代理人・株主の口座宛に、必要な金額を引き出すだけという手軽さが魅力です。
  • QC(製品品質監査)
    Lazada(ラザダ)は筆者が今まで見た中でも、最も品質管理に厳しいプラットフォームです。ファッションを除くその他全カテゴリではサイズ縦横比1:1の商品画像が必須で、画像背景には商品に無関係の内容を含んでいない(「流行」「新着」「送料無料」などの文字挿入も禁止)ことが条件となっています。ウォーターマークを含むもの、反転画像、マルチピクチャー(多重画像)も使用できません。それに加えて、有名ブランドの権利侵害にあたると考えられる商品の出品も認められない場合があります。
  • 顧客との直接コンタクトが不要
    タオバオやAliexpressでは顧客一人ひとりとチャットでやり取りを行うため、コミュニケーションに膨大な時間を取られたり、カスタマーサービスの専任スタッフを雇用したりという手間が発生します。筆者としては、受け入れがたい作業です。しかしLazadaのシンプルなプラットフォームなら、顧客が注文を確定したのちに出品者が商品を発送し、商品を受け取りると、出品者に支払いが行われるというサイクルで運営が成り立っているので、時間も節約できます。

[Lazadaの今後の改善点]

  • 返品コストが高額
    顧客が購入した商品の返品を希望する場合、香港のLazada倉庫からの引き取り手数料10ドルが発生します。そうなると、返品コストを支払うより、商品を破棄する方が賢いということになります。
  • ERPソフトウェアサポート体制の不足
    現時点においてLazada(ラザダ)はまだERPソフトウェア利用に対応しておらず、業務の関連付けを管理できるソフトウェアとの互換性も未熟なままです。これは今後の注文数増加に備えて改善を期待したい点のひとつと言えるでしょう。
  • 物流プロセスが煩雑
    Lazada(ラザダ)の注文で利用できる物流システムは限られており、Lazadaが定める物流システムのみしか利用できません。そのため自社で安価な物流チャネルを有している場合も、それがLazadaで認められていない場合は宝の持ち腐れとなってしまうのです。Lazadaが定める物流システムの一例は以下のとおりです。(注:以下はLazadaとパートナー提携を結んでいる中国ロジスティック業者リストとなり、日本から利用できるサービスと異なる場合があります。)

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東南アジア市場は非常に魅力的なビジネスの場として知られています。Lazadaを利用する際の敷居は決して高くはありません。市場はまだ成長過渡期にあり、競争も激しくないため、利益率が非常に高いという点では利用に踏み切る価値はあります。Payoneerは中国eコマース向けの支払手段として、唯一Lazadaの認可を受けたサービスです。まずはPayoneer企業アカウントへの ご登録 をお忘れなく!

添付:Lazadaプラットフォームにおける出品マニュアル

(本記事はPayoneerブログ用に変更されています。原本はPayoneerガイドライン:東南アジア地域というブルーオーシャンでLAZADAストアをオープンするためのヒント(中国語)でご覧いただけます)

 

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執筆者:Zhou Lifei (Payoneer中国ブランドアンバサダー)

中国 義烏(イーウー)市に拠点を置きクロスボーダーEC、アフィリエイトビジネスを展開する傍ら、

自身のブログやソーシャルメデイアWechatを活用してオンラインビジネス事業者の為のフォーラムを運営している。

事業を展開しているチャンネルはアマゾン、ウィッシュから グーグルアドセンス、cj.com、アジアファインドなど 多岐にわたる。

 

 

 

この記事で提供されている内容は、料金、手数料、その他の請求金額に関する情報を含め、記事の公開日時点においてのみ正確かつ有効です。また、適用される規制、政策、市場環境、その他関連する要因の変更が、言及されている料金、手数料、その他関連情報の正確性に影響を与える可能性があります。したがって、料金、手数料、その他の請求金額に関する情報はすべて変更される可能性があることを改めて明確にさせていただきます。表示されている内容がご自身に適用される最新の内容であることについては、お客様ご自身の責任にてご確認をお願いします。Payoneerは、アカウント登録の一環として、料金および手数料に関する最新かつ正確な情報を提供するものとします。登録済みのお客様は、オンラインアカウントからこの情報を確認することができます。

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