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越境ECでのD2Cの可能性

今、最も注目されているビジネスモデルD2C

D2CはDirect to Consumerの略で、消費者に対して商品を直接的に販売する、ということをベースにSNSやデジタルの力を駆使し、その想いを世界観をベースに伝えることで一気に市場を獲得しているビジネス形態です。
GlossierやAll birds、Warby Parkerなど今、急成長している会社の多くがD2Cの戦略を取っています。
旧態依然とした業界の順位が変わらないと思われていた市場でも、D2C戦略によって業界に激震が走っています。
直接お客様と繋がること。そしてそれをデータで追いかけながら訴求方法や商品などをブラッシュアップし続ける姿はテクノロジー企業のようにも見えます。

越境ECでD2Cは可能なのか?

D2Cの戦略において大事なのは、何を伝えようとしているのか、という想いの部分です。自分たちの強い思いとそれがターゲット国の特にミレニアル世代の思いに共感を得ることが出来るようなものであれば可能性は広がります。
また世界観の作り方は非常に重要な要素ですが、ノンラゲッジでの世界観を伝えるものとしてインスタグラムがありますが、インスタを駆使して国境を越えるやり方は今後も多く出てくると思われますし、日本から海外へ、という形で使われる可能性も非常に高くなってきています。
どんな商品や活動がポジティブに受け入れられるのか、そしてお客様と直接繋がれるからこそ得られるデータを商品や活動にどうフィードバックすることができるのか、この組み立てさえできれば越境ECでのD2Cモデルは可能であると考えられます。
現にAll birdsは日本にも進出しましたし、中国では店舗とネットの本格的な参入が話題になっています。中国では中国、日本では日本にローカライズされた店舗の内装も世界観を表現する1つの大きな特徴です。

越境ECでのD2Cのまとめ

越境ECの形でD2Cを模索しようとすると、何点かポイントになることがあると考えられます。
まずはチームや組織編成を自国メンバーだけでやらないということです。D2Cはエコシステムというか、いろいろな企業と一緒に作り上げていく形が多いのも特徴です。
越境ECのターゲット国の企業がサポートメンバーの多くを占める形でしたら、顧客の特性やビジネス上の習慣などもサポートしてくれる可能性があります。
自国のメンバーは世界を変えられるような想いと商品にだけ特化して、足りないところは補ってくれるパートナーがいれば成り立ちます。
まだ日本では国内がターゲットのD2Cのブランドや企業も成功していない段階ではありますが、アメリカから中国、中国からアメリカや近隣諸国などといった形で国境を越えるスピードはデジタルの方が早いので、その特性を思い切り活かした形でのD2Cブランドガ出てくることを期待して止みません。

Mitsutoshi Murata

株式会社プリンシプル 代表取締役 船井総合研究所WEBコンサルティングチーム コンサルタント、チームリーダーを経て、2013年、株式会社プリンシプルを設立。メンズの総合セレクトショップ フリースピリッツ立上げ。2014年より越境EC事業を開始し、2016年、越境ECが全体の売上構成比20%に成長