市場動向

春節の間の生産と出荷に対処する方法

編集者ノート:このブログは、Unicargoの創設者兼CEOであるRefael Elbaz氏によるゲストブログです。


中国における最も重要な祝日は、2018年2月15日に始まる春節(旧正月)です。この期間中は、業界全体が完全に休業します。春節は15日間祝われますが、その影響はさらに長期にわたり、通常35-40日とみられています。

 

以下に、春節による影響に対処するために知っておくべきことを紹介します。

 

最初の影響

 

いまだに中国の産業労働者のほとんどは、家族が遠方の農村地域に住んでいる、出稼ぎの季節労働者です。多くの彼らにとって春節は、一年のうち、子ども、両親、そして愛する人と過ごせる唯一の時間ですので、皆が帰郷します。

 

しかし、中国は広大で公共交通機関は正にカオスです。特に人口のほとんどが一斉に移動するとなると、特にひどい状態になります。列車とバスはなすすべもありません。帰省するまでに、一週間かかることも珍しくはありません。家族と一週間だけを共に過ごし、さらに一週間かけて職場に戻ります。

 

仕事に戻るのも困難

 

労働者が職場に戻っても、通常どおりのビジネスはまだ始動しません。ここ数年間は、労働者が職場に戻るのは、賃金が上昇する場合だけに限られています。工場のオーナーは、新しい契約の交渉と同時に、山積みされた注文の重圧に直面しています。労働者とオーナーが契約に合意するまでの間、生産量は減少します。

 

中国の春節は、労働者同士が労働条件を比較し合い、雇用機会について情報交換する時期でもあります。多くの労働者が春節の直後に新しい職場に移ってしまうので、工場のオーナーは注文のバックログに立ち向かう前に、新たな労働者を募集し訓練することになるというのは、中国ではごく当たり前のことです。

 

中国に発注している顧客は、生産体制が完全に復活するまでの二重の遅れのおかげで、春節前の注文が予定通りに処理される保証はないことを知っておかなければなりません。


春節前後の生産上の問題


数週間にわたり中国の産業が麻痺することを知っている顧客は、春節が来る前に大量の注文をする傾向があります。したがって、工場は労働者が帰省する前に注文を処理するために、労働者に圧力をかけて生産量を大幅に増加させています。無理をした結果、品質管理に目が行き届かないことが、多々あります。。品質管理を外部に委託している場合は、不良品を交換するのに、通常よりも多くの時間を見ておかなければなりません。

 

もう一つの問題は、急激な受注の増加に対応できるだけの、十分な原材料が工場にあるかどうかです。工場がしっかりと管理されていれば、冷静に対処することができるでしょう。もちろん、すべての工場がそのような状況なのではありません。一般的に、小規模で組織化されていない工場よりも、規模の大きい工場の方が、より多くの原材料を確保しています。春節が過ぎると、原材料が再び届くまでにさらに時間がかかるでしょう。

 

注目すべきは、ほとんどの工場では、製造現場が停滞し、出荷が間に合わなくても、顧客に何の情報も与えられず、春節を通して販売部門に注文ができてしまうことです。工場が、あふれた注文を外注先に回すこともあるでしょう。いつもの工場で製造できない場合は、想定通りの品質が得られない可能性があります。

 

物流と出荷の問題


商品が生産されたとしても、その後の物流、税関、出荷の混乱に対処する必要があります。企業は、自社の車両を使って、通常どおりの納期を守ると約束しているかもしれませんが、運転手は春節の間はより高額の報酬を期待しており、他の陸上輸送費も跳ね上がります。

 

税関は春節の期間中でもほとんど機能していますが、「休日時間」で対応しているため、出荷を処理するのに通常より時間がかかります。小規模港は1週間閉鎖され、貨物運送業者は春節期間中に休暇を取る傾向があります。春節の直前と最中に出荷の所要スペースの需要が急増し、価格もそれに伴って急騰します。春節に向けて慎重に注文計画を立案して、手数料に驚くことなく、商品在庫も確保できるようにしておくことが大切です。

 

優先順位をつけて対処する

 

現実的に、春節の影響があると、時間通りにすべての注文が完遂されるわけではありません。販売代理店はできる限り注文を取りたいので、注文日や納期に関係なく、優先順位を付けます。一般的に、優先順位付けは、固定客と、より高額の注文客に向けられますが、顧客関係もまた極めて重要です。工場の監督に、より多くのギフトを送った顧客に優先されてしまうこともあります。

 

このように、春節の影響は約40日間も続きます。この混乱を避けるために、9月から11月に注文の計画を立てることをお勧めします。
ご質問やご相談については、ぜひUnicargoにお問い合わせください!

Refael Elbazは、Unicargoの創設者であり、ECの物流とクロス取引の分野で10年以上の実務経験を持つ貨物輸送の専門家です。Unicargoは、サプライチェーンのコストを低く保ちながら、エンドユーザーの貨物輸送体験を合理化し、最新の技術を活用して成功した国際海運会社です。

 

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