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2016年のホリデーシーズンに向けて:Eコマースビジネスの準備

2015年ホリデーシーズンにおけるオンラインショッピングの増加傾向はその後も勢いを増しており、2016年のシーズンもまた、多くの買い物客がショッピングモールからインターネットにシフトするものと見込まれています。

間もなくホリデーショッピングのシーズンがやってきます。準備はもうお済みですか?今のうちにEコマースビジネスの準備をして、最大限の売上を達成しましょう。より多くの収益を上げるためには、最新のトレンド、昨年と今年の違い、新しいテクノロジーの影響などについて知っておくことが必要です。

間もなくやってくるホリデーシーズン(米国では11月下旬から年末まで)の準備に役立つ、戦略とヒントをご覧ください!

バイヤーについて知る

バイヤーの国や文化を知ることは、ホリデーシーズンで成功をおさめるための重要な準備の1つです。Eコマースプロバイダーは、しばしば、さまざまな国の顧客に商品を提供しますが、それぞれの国では異なる祝日を祝ったり、同じ祝日を異なる方法で祝ったりしています。

クリスマスは最も有名な祝日であり、大きな売上のあるホリデーシーズンの中でも特に注目されますが、その他にも、人口の多い地域で行われている重要な祝日があります。旧正月(2017年は1月)は、世界で最も人口の多い国である中国における、最も重要な祝日です。そして、この祝日での支出額は、アメリカ人を含む世界中の人々がクリスマスに支出する総額に等しいものです。

マーケティング戦略を立案する際は、こうしたさまざまな祝日の伝統と消費傾向を理解した上で、グローバルおよびその国特有のプロモーションキャンペーンを作成することが重要なのです。

強力なデジタルプロモーションチャネルを活用する

ホリデーシーズン中におすすめ商品の販売を促進する最善の方法として、洗練されたデジタルツールを活用しましょう。たとえば、Googleを使うと、商品広告リストとショッピングプラットフォームで、より多くの顧客をターゲットにすることができます。

Googleの最近のアップデートでは、商品リスト広告に含める画像やコンテンツの機能を制御する能力が強化されています。さらに、Google currency converterなどの新しいツールを使って、特定の地域をより正確にターゲットとすることができます。この機能を使うと、ショップがある地域の通貨での価格と、ターゲットユーザーの地域の通貨での価格の両方を表示することができます。

また、YouTubeの仕様が変更されたことにより、動画を使って特定の商品を特集することもできます。つまり、動画マーケティング戦略と組み合わせて、会社や商品を宣伝しながら、関連バナーで主要商品を特集することができるのです。

コンテンツを強化する

ホリデーシーズンの買い物客がオンラインショッピングに移行しているという事実は、Eセラーにとっては大チャンスです。ただし、Webサイトやモバイルアプリで、クオリティの高いユーザーエクスペリエンスを提供する必要があることは、言うまでもありません。わかりやすいナビゲーション、シンプルな商品選びと支払い手続き、スムーズなページ表示といった機能はすべて、ユーザーエクスペリエンスの重要な要素です。

基本的なユーザーエクスペリエンスを改善するだけでなく、バイヤーが商品を検索する際に役立つ高品質のコンテンツを提供しましょう。多くの場合、買い物客はGoogleや、その他のメジャーな検索エンジンを使用して買い物を始めます。つまり、気に入ったEコマースショップで買い物をする前に、基本的な情報について下調べを行っているのです。

ホリデーシーズンが到来するまでの数週間、ターゲットとなるマーケットの買い物客の関心に訴えるブログ記事の作成や、ソーシャルメディアの投稿など、コンテンツ戦略の強化に力を注ぎましょう。最近のForresterの調査によると、小売店の85%で、検索マーケティングが新規顧客を獲得する最良のチャネルになっています。コンテンツを作成する際には、クオリティに留意するとともに、オーガニック検索結果で上位を占められるように、最善の検索エンジン最適化を行いましょう。また、今年のホリデーシーズンでは、手頃な価格で利用できる、有料の検索連動プロモーションも検討してみてください。

見込み客を再度呼び込む

オンラインショップへの訪問者の大多数は、実際には商品を購入していません。コンバージョン率をわずか数パーセント上げるだけで、収支にどれほど劇的な影響を出るかを考えみてください。

Webサイトを訪れ、商品を閲覧し、他のWebサイトに移った見込み客を対象にするリマーケティングは、効果的で人気のある手法となっています。一般的なリマーケティング戦略では、Webサイト閲覧中のクッキーを使用して、訪問者にディスプレイ広告を表示します。ディスプレイメッセージをタイムリーに表示できれば、一度Webサイトを訪れた顧客、または興味をひく商品を見つけたのに、何らかの理由で他のWebサイトに移動した顧客を呼び戻せる可能性があります。

配送ポリシーを見直す

配送方法および配送の日程は、Eコマースプロバイダーがホリデーシーズンの販売計画を立てる際に最も見落としがちな点です。配送サービスの重要性とコストをビジネス戦略の要素として配慮することで、収支結果も劇的に変わってきます。

配送ポリシーが柔軟かつ低価格であればあるほど、バイヤーからの受注を得やすくなるのです。Eコマースの買い物客が、配送および手続きのオプションや料金に対する不満から、ショッピングカートの支払い手続きを中断してしまうのはよくあることです。ショッピングカートの手続きが簡単であることは、オンラインショップで取引するお客様の総合的なユーザーエクスペリエンスにとって不可欠な要素です。新規顧客の獲得見込みとキャッシュフローを試算して、一定価格以上の注文に対する無料配送を導入できるかどうかを決めてください。

ホリデーシーズンには、お返しのギフトを探す買い物客もたくさんいます。便利で、低価格または無料の配送ポリシーは買い物客の目をひき、より多くの注文につながります。ホリデーシーズンには、その際立った利益にのみ注目しがちですが、この嵐のようなショッピングシーズン中に顧客ベースを構築し、長期的に顧客を確保することによるメリットも検討してみてはいかがでしょうか。

世界のニュースをチェックする

収益の大部分を生み出している国または地域に関する、重要な経済ニュースは忘れずにチェックしましょう。たとえば、英国のブレグジット問題の余波は、ヨーロッパに貿易パートナーを持つEセラーや、ヨーロッパが大きな顧客ベースであるEセラーに対して、甚大な影響をもたらすでしょう。

最近の調査によると、英国の雇用主や国民は、国や地域の経済の安定について大きな懸念を抱いています。オンラインセラーは、英国政府と他のEU加盟国の首脳との間で行われる予定の交渉について、最大の注意を払うべきです。その結果により、英国と他のEU加盟国や関連諸国との間の自由貿易のレベルが決まります。

こうした不確実性を考えれば、このホリデーシーズンの英国、他のEU加盟国の消費動向は慎重なものになると想定しておくのが妥当です。

 

今年もホリデーシーズンが近づいてくる中、Eセラーが考慮すべき要素は数多くあります。デジタルプロモーションツールの活用など、これまでに説明した要素のいくつかについては、ある程度のコントロールが可能です。しかし、オンラインショップの対象となる特定地域の政治経済の動向については、実際のところコントロールできません。ただし、情報を収集し、さらなる準備を進めていけば、顧客と収益を最大限に増加させる最善の選択をすることは可能なのです。

Neil Kokemuller

Neil Kokemuller has been a college marketing professor since 2004. He has also been an active business, marketing and education writer and content media website developer since 2007. Kokemuller has additional professional experience in retail and small business, and holds a Master of Business Administration from Iowa State University.