Payoneerが開催するオンラインセミナー=ウェビナーでは、越境ビジネスに関する最前線の情報をお届けしています。
2020年9月24日(木)に開催したウェビナー「利益率を高める仕入れのヒント!『中国OEM・仕入れと海外FBAへの直送納品』」では、
・ゴールドバッハ株式会社 和田氏
・株式会社illustrious 永木氏
・株式会社4PX EXPRESS JAPAN ユアン氏
・株式会社Ultimate Life 田中氏
にゲストとしてお越しいただき、オンラインセラーのネクストステップとして中国輸入やOEMについてトークセッションスタイルでお話しいただきました。
本イベントは約400名の方にご登録いただき、当日は約200名の方にご視聴いただきました。
今回はその内容を少しだけご紹介させていただきます!
▼今回のテーマは中国輸入・OEM
▼4名の特別ゲスト
今回のファシリテーターの永木氏は、Payoneerのウェブサイトに導入事例も掲載中です。以下からご覧いただけます。
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自己紹介をしていただいた後、永木氏のファシリテートで早速トピックスにはいりました。
── まず「中国輸入って実際どう?障壁は?」これは、一番やってる田中さん。どうですか?障壁は。
田中氏 障壁ですか?もう障壁というのはほとんどないんじゃないですか。代行業者がない状況なら大変なこともあると思いますが、(代行業者が多くいる)今の状況であれば障壁はないです。中国語とか英語に抵抗があっても、ホームページをGoogle翻訳で日本語にすれば大丈夫です。
── ということですが、和田さん、どうですか?あります?障壁。
和田氏 言い出したらキリがないと思うんです。言葉だパソコンだとか、Excelだってアレルギーおこす人もいますし、日本でものを作って売っても、日本の法律も関わるでしょうし、それが中国からきても日本の法律を守ってやればいいだけですから。言葉は、我々みたいな会社もありますし、今は色々整ってるんじゃないかなと思います。
── でも、障壁があるジャンルがありますよね。電池系とかBluetoothとか食品衛生法とか。
和田氏 まぁ日本国内の規制はいろいろありますが、日本国内でやろうが中国でやろうが一緒なので中国だからどうということはないです。
▼和やかな雰囲気でトークを開始するゲスト
── これ田中さんが得意なトピックですよね。どうですか?田中さん。
田中氏 仕事でやってますからね(笑)。探し方としては1688とかAlibaba.comが凄いメジャーですし、検索エンジンで探すのでもいいですし、そこから探していくだけでも充分OEM可能な工場は見つかります。
── いい工場を見分けるコツはある?品質だったり、自分が思い描いた通りに作れそうな工場を見つけるコツ
田中氏 いい商品を作るには、まず定義を決めからになってくるんですけど、例えば、日本国内を販路として定めたときに、価格が純粋に安いから流通させて売れる商品があったとします。これもそういう定義のもと作るのでいい商品になると思います。安さなら1688.comで探すのが安いかもしれません。品質がよくてコストのメリットもそこそこある、ちょっと高いけど、品質がいいという意味合いでいうなら、検索した結果その工場がいいかは、基本的に生産設備をみたり、その製品を専門的に作っている工場だということを、現地に行けないのであれば、ホームページや1688上の画像や動画で生産工程を見せているところ、あとは、5S(※1)を画像や動画を見ればわかると思うんですよ。見に行くのがベストですが、全部は見に行けない。でも画像と動画である程度は精査できたりします。見た感じ明らかに汚い工場とかあります。
※1:5Sとは、整理、整頓、清掃、清潔、しつけの最初のSをとったもの。
和田氏 商品ページだけじゃなくて、企業がどんな感じかとか、工場の写真とか見れるから、そこをみてトータルで判断して、多くの人がアリババだと取引件数が多いか少ないかだけで見てる人が多いけど、それは中国国内でどれだけ売れているのかというだけで、自社とか友達に買ってもらって稼いでいく人たちもいるから、それは一概にいいとは言えないのかなと思う。
あと、中国だと値段最優先というお客さんのオーダーもあるし、品質が高いものを欲しがる人もいるけど、自分の中でのクオリティの基準を設けておくのがいい。そういうのあまりなくて、日本品質という人はすごく多いけど、そうなるとバランスがとれなくて結局高すぎるものを作ってしまうことになったりします。
── 質問きてるので、質問いきます。「中国で商品を安く作れる理由はなんでしょうか?今後安く作れなくなることはあるのでしょうか?」
和田氏 原材料と人件費、機械、工場を作りやすい社会構造など色々ありますね。そのうち石油などの基本の原材料はどこの国でもそんなに変わらないけど、人件費が安いのと工場を運営しやすい基盤がある。今後安く作れなくなることもあるかもしれませんが、それは当分先だと思いますよ。
── 田中さんは、どう思います?
田中氏 和田さんも言ってましたが、原材料というカテゴリーのものを安く作ることにたけている。あと、人件費は日本と比べたら安い。今後あがっていくとは思いますけど、日本よりも安く作れなくなるというのは今後10年とかではないと思います。
── 今から心配しなくてもね。
田中氏 そうです。あと、中国の工場が凄いなと思っているのは、海外への輸出向けの原材料のメーカーと中国国内での需要に対して供給することに特化した原材料メーカーがあって、中国国内向けの製品を作っている工場がローカルエリアで安く原材料を調達し、うまいこと安くいい感じのバランスに仕上げることが上手い場合がある。人件費や製造コストでは東南アジアなど中国よりも安いコストの国もあるが、最終製品での仕上がりでみたときに、ほぼ変わらなかったり、中国で作ったほうが安くなることがあるので、コストはトータルで見るべき。
関税の関係で東南アジアのほうが安くなる場合もある。資材は中国から調達して、製造は他の国でやり関税の優位性を利用して日本に輸入してきた場合に最終的に数十円~数百円安くなることもある。しかし、トータルで見ると中国は現時点でかなり優秀であると言える。
和田氏 人件費だけみると絶対日本のほうが高いが、でも日本の製品を中国に輸出した場合が安いということもあります。得意不得意による。人件費だけで見ないほうがいい。トータルで見ることが大事ですね。
── 質問いきます。「中国OEMの失敗談をお聞きしたいです。アリババが初めてでOEMで少し大きめの取引をするので不安です。といっても2000ドルぐらいですが。」ということです。発注系の失敗談があれば教えてください。
田中氏 失敗談でいうと、いっぱいありますよ。特にはじめたてのほうですけど、やり方そこまでわからず独学で和田さんにこれでいいんですか、と聞きながらやってきた中で、工場の選定が適切じゃなくて、価格は安いんですが、品質がいい感じで作れる工場に頼めてなかったことも多々あって、レビューが安定せずに、結果的に安く作っているけど、商品の販売個数が伸びなかったんで、一時的に不良在庫になって、その商品をはくまで時間がかかるとか、そんなこといっぱいあります。
── 不良在庫はどうするの?捨てたことはない?
田中氏 捨てたことはないです。台風で倉庫内に水が入ってきて、その結果捨てることになったということはありますが、それ以外で捨てたことはないです。
── では、これは売れないからもう捨てるというのは、ない?
田中氏 売れないから捨てるというのはないです。価格を下げたら売れるので。一番の失敗談で行くと、これも序盤のほうなんですけど、1000個ぐらい仕入れた商品があって、単価はそんなに高くはないんですが、70%不良でした。
和田氏 それは日本に入ってきてから?
田中氏 日本にきてから。商品に骨組みがあるんですけど、座るとバキバキ折れるという。
全員 笑
田中氏 70%折れるという事件がありました。
── それはどうなったん?泣き寝入り?
田中氏 それは、泣き寝入りです。
── そういうのは最初のうちはよくあったりする?
田中氏 あります。でもその時は、その70%かなり無理やりですけど、「ポキポキ折れてます。折れてるけど、頑張ったら使えるからそれでもよかったら買ってくれ」といってメルカリで全部さばきました。
── さばききった?
田中氏 はい。
── さすがやね。
和田氏 そういう意味で田中さんも永木君も中国に社員がいるから日本に入ってくる前に確認ができていいよね。
── そうですね。日本に入ってくるとある程度諦めないといけないですからね。戻すにもお金がかかりますしね。
── ユアンさんに質問がきています「中国と米国の貿易戦争の影響で、中国から米国への直送への影響はありますか?」
ユアン氏 貿易戦争の影響はありませんが、関税の影響はあります。なので、高くなるという状況です。ただ、高くなるといっても、コストを計算してその分上乗せして米国で販売するので、結局そのカテゴリー全体が高くなるので、結果あまり影響はないんです。貿易戦争で出荷できないということはない。今問題なのは、コロナで飛行機が少なくなっている。世界の60%の貨物はパッセンジャーというお客さんが乗っている飛行機にのっているんですよ。それがとまっているいるので、船であったり、普通の貨物機でやってるので運べるんですが、遅くなります。
── じゃ、今は航空便とかの金額は高くなってる?
ユアン氏 そうですね。高くなっていますね。3倍~6倍ぐらい。築地市場のように毎日値段が違います。
── それじゃ、4PXさんの事業は大打撃って感じですよね?
ユアン氏 4PXは、中国が本拠地なのであまり影響はないんです。中国はそもそもフライトが全然ないので、結局1機ごと借りるので。
── なるほど。規模感が違いますね。笑。
中国輸入に関連し、Payoneerの『グローバル代金受取りサービス ー 海外へ日本円で支払いたい編』をご紹介します。
今回のテーマに取り上げた中国OEMや仕入れをする際、中国への支払いが発生するかと思います。それを日本円で国内取引のように支払えたら便利ですよね。実は、海外の売り手がPayoneerのアカウントを持っている場合、Payoneerが発行している日本の銀行口座番号を持っているので、それを教えてもらえば、日本の銀行から国内銀行振込で中国に代金を振り込むことができます。
これは、今回ゲストとしてご参加いただいたゴールドバッハ株式会社 和田氏の中国現地法人にもご利用いただいているサービスです。
取引先がPayoneerアカウントをお持ちでない場合でも、Payoneerが御社に代わりにPayoneerアカウント開設の交渉を行う場合もございます。また、他にも様々なサービスを提供しており、お客様の越境ビジネスを包括的に支援できる体制を整えています。海外へのお支払いについても、まずはPayoneerまでご相談いただければと思います。
いかがでしたか?上記でご紹介した内容は今回のウェビナーのごく一部の内容です。現在、録画配信の準備中です。準備が整い次第こちらでお知らせさせていただきます。
Payoneerは、これからも起業家精神をもち、国境を越えるビジネスに取り組む事業者様に最新の情報を提供し、あらゆる方面から支援していきます。まだPayoneerのアカウントの開設がお済みでない方は、この機会にぜひ開設してください。
Payoneerで、グローバルにビジネスを成長させましょう!
今回なぜこの4人をゲストにお招きしたのか?それは、越境ECでの販売に限らず、国内で物販されている方もPayoneerの外貨受取り・支払いサービスを活用し中国仕入れや自社ブランド製品の開発(中国OEM・資材のみ中国輸入し日本でOEMなど)を行っている事業者様が多いからです。利益率があがり、収益アップにつながる可能性があるのはわかっていても、なかなか始めるきっかけがない、なんだか難しそうという声もよくお聞きしていました。今回のお話しで、輸入代行業者を活用すれば、中国輸入にハードルはないとみなさんおっしゃっていたのが印象的でした。
中国輸入・OEMを支援する事業者、実際に試行錯誤しながら取り組んでいる事業者、中国をはじめ世界の物流に詳しい事業者の話を聞くことでヒントを得て、今後さらに越境ビジネスを拡大しようという方の参考にしていただけましたら幸いです。
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