新型コロナウイルス（COVID-19）が世界中に拡散するにつれて、従業員に在宅勤務を促すグローバル組織が増えています。実際、ウイルスの蔓延を封じ込めるための世界的な取り組みは、結果として過去最大のテレワーク実験をもたらしました。
世界中の学校やオフィスが閉鎖されているため、多くの請負労働者は無収入になり、家で待機することを余儀なくされています。特に、有給の病気休暇制度がない国や企業においては極めて厳しい状況に置かれています。たとえば、米国では、有給休暇を取得する権利のある労働者の割合は55％に過ぎず、中には社内での立場を悪くする恐れから、病気で休むことを躊躇する労働者もいます。
東南アジアでは、一般的に病気で休むことは嫌われており、多くの契約労働者は休暇を取ることでマネージャーの印象を悪くすることを恐れています。一方で、オーストラリアとシンガポールでは、有給の病気休暇の取得はかなり一般的です。新型コロナウイルスが世界的に拡散し続け、多くの人に影響を及ぼしている中で、これらの慣習がどのように変化していくかは注目に値します。
出典：straitstimes.com 写真：AFP
世界的な健康危機にもかかわらず、フリーランス経済は順調に推移しています。多くの企業が人員不足になっていることから、リモートフリーランサーの支援に依存する企業が著しく増加することが予想されます。より多くの契約労働者が「自宅待機」している状況で、サイドビジネスは何らかの賃金を得るための選択肢になりました。この危機的状況の中で、感染が終息するまで家にいて何もしないか、なにがしかの追加収入を得る道を探すか、どちらを選択すべきでしょうか？
盛況なフリーランスの労働市場についてもう少し掘り下げてみましょう。
世界中の多くの労働者が家に留まることに慣れ始めた今、新たにフリーランスの仕事を始めれば、家計の安定、柔軟な時間の使い方、さらには精神的な安らぎがもたらされます。フリーランサーは、労働環境、労働時間、およびクライアントをより自由にコントロールできます。今日のデジタル世界のおかげで、ギグエコノミーワーカーは世界中の誰にでもサービスを提供できるようになりました。自宅で仕事をすることによる生産性は、オフィスで同僚と共に働く場合ほどではないにしても、かなり高まりつつあります。
ほとんどの企業にとって、テレワークは「通常の業務」ではありませんが、「仕事場」を従業員で満たされた物理的な建物として捉とらえるのではなく、むしろ気持ちの問題として認識するようになりつつあります。
フリーランサーになることを考えたことはありますか？契約従業員からフリーランサーになりテレワークに移行することで、どのようなメリットが得られるかを以下に説明します。
世界中でコワーキングスペースが増加中であるにもかかわらず、ほとんどのフリーランサーは仕事の大半を自宅で行うことを好んでいます。実際、その割合は83％にも上ります。新型コロナウイルスが拡散するにつれて、コワーキングスペースの数も増えることが予想されます。労働者は通常、自宅では注意散漫になることが少なく、仕事場としての環境を完全に制御できます。ほとんどのテレワーカーは、理想的な労働条件に近づけるように自宅の作業環境をうまく整える方法を知っています。
スタンフォードビジネスによって行われた最近の実験によると、自宅で仕事をすることでパフォーマンスが13％向上し、利益が2倍になり、仕事の満足度が高まることが明らかになっています。
フリーランスになると、地理的な境界を越えてさらに多くのクライアントにアクセスできるようになり、収入をコントロールできるようになります。フリーランサーは、いくつかの業界のさまざまなプロジェクトに取り組み、特定のスキルセットを求めている世界中のクライアントにサービスを提供することで、あらたなビジネスに踏み出すことができます。現在の新型コロナウイルスの大流行の中で、今まで以上に自分のポートフォリオを強化して、さらなる支援を求めている多くの企業にスキルと経験を売り込む良いチャンスが来ているのです。
したがって、フリーランスビジネスを始めることで、成長し、視野を広げ、より多くの経験を積む機会が得られ、魅力的なポートフォリオと、より多くの収益をもたらすことができます。
テレワークは、朝型の人でも夜更かしの人でも、自ら仕事をスケジュールすることができます。さらに、独自のスケジュールを作成することで、生活状況に応じて柔軟に計画することも可能です。また、異なるタイムゾーンのクライアントに対処する場合にも役に立ちます。
Payoneerの最近の研究では、7,000人を超えるグローバルフリーランサーのうち、専任で働く人は、会社の副業として働いている人と比較して、より多くの収入を得て満足していることが示されています。満足度が高いほど、ワークライフバランスが向上します。つまり、趣味などにより多くの時間を費やすことができます。
ほとんどのフリーランサーは、仕事のために外出する必要はありません。これは時間管理、健康、そして混雑した通勤を避ける上で最適です。環境問題の解決に貢献することにもなります。誰もが新型コロナウイルスの感染を心配している中で、多くの保健当局が過去数週間強く推奨してきたように、公共交通機関の利用を制限することができます。
一方、テレワーカーは、通勤に要する多くの費用を節約し、通勤の必要がないことへの満足感を得ることができます。
フリーランサーになれば、長い通勤時間が朝夕の仕事に悪影響を与えることがなくなり、日々のストレスも少なくなるのです。
オンラインのフリーランスウェブサイトとマーケットプレイスは私たちの働き方を変革しています。フリーランサーが仕事を探す最良の方法の1つはマーケットプレイスを利用することです。マーケットプレイスには豊富な選択肢があり、これらのプラットフォームは、才能豊かなフリーランサーや、フリーランスの初心者をクライアントと結び付けることができます。
フリーランサーの初心者が見ると、特定の分野に特化したマーケットプレイスが数多くあることに気付きます。したがって、コンテンツライターであろうとプログラマーであろうと、あらゆるニッチ市場に対応するプラットフォームを見つけることができます。
フリーランスの市場環境を変革しているオンラインマーケットプレイスのトップ5を以下にご紹介します。
世界で最も有名なフリーランスウェブサイトの1つであるUpworkは、フリーランスを始めるためのツールを豊富に提供しており、グラフィックデザイナー、プログラマー、その他多くの業界で人気のあるサイトになっています。このサイトには年間1,200万人以上のフリーランサー、500万人のクライアント、そして約300万人のフリーランスの仕事が登録されています。
今すぐプロフィールを作成して、クライアントが雇ってくれるのを待つこともできますし、積極的に求人掲示板を見て、自分のスキルに合ったプロジェクトを探すこともできます。
Fiverrは、フリーランサーの初心者がキャリアをスタートするのに最適なフリーランスウェブサイトと言えます。Fiverrを初めて訪れると、他のサイトと少し異なっていることに気付くでしょう。まずフリーランサーは提供できるサービスを5ドル支払って投稿します（これがfive-errという名前の由来です）。心配する必要はありません。5ドルを超える報酬を得られます。このウェブサイトは、ロゴのデザインやアプリケーションのコーディングなど、特定のプロジェクトのスキルを紹介するのに適したスペースです。また、サインアップは無料です。
PeoplePerHourは、ウェブ開発、ビデオ、販売とマーケティング、翻訳など、幅広いカテゴリのマーケットプレイスを多才なフリーランサーに提供しています。このプラットフォームは、顧客を最適なフリーランサーと結びつけることに注力しています。さらに、高品質の労働を提供することから企業間で高い評価を得ています。また、高収入のギグを提供することで、フリーランサー間でも非常に人気が高いサイトです。
Toptalは、トップフリーランスデザイナー、経済の専門家、ソフトウェア開発者などに特化したネットワークです。このマーケットプレイスは、競合他社よりも高い手数料が設定されていますが、かなりの高収入が得られることで知られています。ただし、審査過程が厳しく、クライアントが受け入れる開発者は上位3％だけです。そのため、プロジェクトを得て働くのは簡単ではありません。一方で、この厳しい審査過程は、厳選した有能な人材を企業に提供できることを示しています。
このウェブサイトは、あらゆるタイプのウェブデザイナーやグラフィックデザイナーを世界中のクライアントと結び付けます。優秀な人材を探しているクライアントは、フリーランサーが作業するためのデザイン概要を提示し、応募作品の中から選ばれた場合にのみ報酬が支払われます。このプラットフォームは、フリーランサーの作品を評価し、エントリーレベル、ミドルレベル、またはトップレベルのデザイナーとしてランク付けします。ゲームのように、レベルが高くなるほどエントリーが許される案件が多くなります。
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新型コロナウイルスの発生により、組織はこれまで以上に働き方を見直すことを余儀なくされており、在宅勤務が一般的になりつつあります。現在のテレワークの波は、世界中の労働者にとって、強制されるものからむしろ望ましいものへとシフトしているのです。
世界中のフリーランサーにとって、現在の状況は、より多くの収入を得るだけでなく、持続可能な生活を生み出し、スキルセットを新しい市場に拡大する絶好の機会と言えます。