「フリーランス革命」、「大量退職時代」などと言われていますが、呼び名はどうであれ、この1年でワークライフが劇的に変化したことはよく聞く話です。そして先日、今日の労働力の世界的な変化に拍車をかけるようなニュースがありました。
世界200カ国以上で、8億人以上のプロフェッショナル達にフルタイムの仕事探しや職業的なネットワーク作りに利用されている大手ソーシャルプラットフォームであるLinkedInは、フリーランス向けの新サービスを発表し、フリーランスマーケットプレイスへの参入を開始しました。
新機能である「サービスマーケットプレイス」は、主に、特定のタスクで人材を採用したいと考えている人々に対して、プロフェッショナル達が簡単に自らをアピールできるというもので、リモート、ハイブリッド、オンサイトの仕事を見つけるための条件追加など、今日の仕事環境の変化を反映した機能と併せて提供されています。
しかし、特定のタスクに人材を採用したいと考えている人々に対して、プロフェッショナル達が自らのサービスを提供できるようにするためのマーケットプレイスを立ち上げるという試みに聞き覚えがあると感じたのでしたら、その直感は正しいでしょう。LinkedInの新機能は、FiverrやUpworkなどの世界最大級のフリーランスマーケットプレイスに引けを取らず、業界全体の成長につながる可能性を秘めています。しかし、LinkedInの膨大なデータベースに登録されているエグゼクティブ・プロフェッショナル達は、米国や先進国に偏っているため、FiverrやUpworkで見られるような報酬50ドルほどのデザインの仕事のようなものではなく、どちらかというとハイレベルで高額な支払い規模になることでしょう。
もちろん、これらのプラットフォームだけのもの、というわけではありません。実際、最近、新たにマーケットプレイスプラットフォームが多数登場し、多くのニッチな分野に対応している中で、LinkedInのこの分野への進出は、今フリーランスのトレンドがいかに熱いかを裏付けています。
世界的なパンデミックをきっかけに、近年、デジタル経済は大きな成長を遂げており、フリーランスでのキャリアを検討する人が増えてきています。テクノロジーや職場環境への期待が急速に変化したことは、もはや働き方は一つではなく、従来からの雇用モデルは数ある選択肢のうちの一つに過ぎないことも示しています。
Payoneerの最近のレポート、The State of Freelancing During COVID-19 (コロナ禍におけるフリーランスの現状) やAn Abundance of Opportunities (あまりある機会)、また他社のレポートGlobal Survey on Freelancing (フリーランスに関するグローバル調査) でも指摘されているように、ますます多くのプロフェッショナルの若者達が、自分の才能をより広い層にアピールできる自由度など、より柔軟な労働条件を期待、もしくは求めています。
その結果、企業規模に関係なく、企業はこの期待に応えなければならなくなったため、約73%の採用担当者が、フリーランスの活用を同等レベルで維持、またはもっと活用することを予定しています。これはもちろん、フリーランスという働き方が企業にもたらす、かなりのメリットにも関係しています。フリーランスを雇用することで、企業は正社員を雇用する場合よりも早く、そして低コストでプロジェクトを遂行することができます。また、地理的に近い場所にいる人材に限らず、世界中の優秀な人材を採用することも可能です。さらに、フリーランスのプロフェッショナル達や、フリーランスのチームの場合、数日から数週間で審査することが可能なため、正社員を数ヵ月かけて入社させるのに比べて、採用が格段に早くなります。
このようなフリーランス業界の成長傾向がわかった今、このことは驚くことではありませんし、それ以前からLinkedInは、今日のグローバル経済において人々が職業に関連してつながれるよう、それを拡大していくというビジョンを持っていました。実際、LinkedInがフリーランス弁護士と企業を結びつける、スタートアップ企業のUpCounselを買収した2019年10月には、この方向性の前兆がありました。その後、本年2月に米国の会員向けにサービスマーケットプレイスのベータ版が展開され、200万人のユーザーが登録したことで、半ば実を結んだ結果となりました。今回、世界中のすべてのユーザーに新機能が無料で提供されたことで、今後数ヵ月で、ユーザー数がさらに急増すると見込まれています。
魅力的だと思い込む前に、LinkedInの新しいサービスマーケットプレイスは、2020年に90億ドルの収益があって立ち上げられたものであるという事実は置いといて、フリーランスは物事を大局的に見ておくのがよいでしょう。
LinkedInのこの新機能は、以前の求人サービス「ProFinder」に代わるものですが、現在のところ、サービスマーケットプレイス経由で行なった仕事について、請求書を取引先に対して発行することはできません。また、LinkedInのプラットフォームを介して直接行なった仕事に対しても報酬を得る方法はありません。
この点では、Fiverr、Upwork、Toptalといった多くのフリーランスマーケットプレイスの方がはるかに先を行っています。Payoneerのような決済ソリューションと提携することで、こういったフリーランスプラットフォームから150カ国以上のフリーランスに支払いを行うことができ、世界のどこにいようとも取引先とつながり、支払いを受けることを可能にしてくれます。
LinkedInは、サービスマーケットプレイスで仕事を探しているフリーランスのための決済ソリューションをまだ提供はしていませんが、Payoneerは決済ソリューションを提供しています。
Payoneerの「請求サービス」や複数通貨対応の受取り口座を通じて、フリーランスは世界中の取引先に請求書を発行したり、支払い請求を送ったり、支払いを受け取ったりすることができます。150以上もの通貨 (米ドル、英ポンド、ユーロ、カナダドル、豪ドル、日本円、シンガポールドルなど※) から選ぶことができるため※、フリーランスは取引先の国で銀行口座を開設することなく、ご自身や取引先にとって都合のよい通貨を選択して利用することができます。そして、国際電信送金よりもはるかにリーズナブルな手数料で、ほんの数時間でご利用の銀行口座に資金を出金することができるのです。
フリーランスは、LinkedInのサービスマーケットプレイスで見つけた取引先の仕事を完了したら、Payoneerアカウント内から直接、さまざまな支払い方法の中から好きな方法で請求を行なったり、ご自身で請求書を添付または作成したり、入金されるまで資金のステータスをトラッキングしたりすることができます。
アカウントの外貨口座に入金された後は、ご利用の銀行口座に現地通貨で出金することができます。
※2021年11月現在、日本のPayoneerアカウントでは日本円で受取ることはできません。
LinkedInがフリーランスマーケットプレイスに参入したことは、フリーランスビジネスが間違いなく正しい方向へ向かっていることを示しています。さらに、ネット界の巨大企業であるFacebookが近い将来、フリーランスマーケットプレイスに参入する可能性があることも、ギグエコノミーがかつてないほど熱くなってきていることを示す証拠といえるでしょう。
また、LinkedInのように、競争が激化するこの情勢で参入したばかりの企業もあれば、何年も前からフリーランスの個人企業家やフリーランスからなるチームやフリーランスらを活用している企業 (企業規模を問わず) にサービスを提供しているFiverrやUpworkのような企業もあります。
このようなマーケットプレイスが、取引先やフリーランスとつながり、世界中の人々に円滑な支払いを提供するためには、あらゆる場所でのデジタルコマースに適した、頼れるパートナーのPayoneerが必要です。
Payoneerが、フリーランスが世界中の取引先やマーケットプレイスから支払いを受けるのをどのようにサポートしているかについて、詳しくはPayoneerのフリーランス向けサービスをご覧ください。
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