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マイクロブランドの台頭

マイクロブランドの台頭

Mitsutoshi MurataMitsutoshi Murata
2019年10月1日

マイクロブランドの可能性

Bonobos, Warby Parker, Dollar Shave Club, やCasperに代表されるマイクロブランド、またはD2Cブランドと称されるブランドが、米国大企業のマーケットシェアを脅かすほどの存在になっています。
マイクロブランドは2010年あたりから数多く出現し淘汰されを繰り返しています。これまでも中小企業が新ブランドを立ち上げ販売することはありましたが、その利益も一般的にその企業の規模と一致していました。しかしマイクロブランドの出現により、これは大きく変化しています。
マイクロブランドとは、ハイパーターゲットマーケティング、ソーシャルメディア、製造の組み合わせを駆使して、さまざまなプラットフォームで潜在的な消費者を見つけ巻き込み、ブランドの顧客にすることに長けています。
マイクロブランドは企業規模は拡大しなくても、数百万ドルの収益を上げる可能性があるという点で、小規模ブランドとは異なります。
多くのマイクロブランドは、ブランドのローンチ時点で在庫を常に手元には持っていません。その代わり、購入時に製品を小ロットで製造および出荷するように設計されています。
これにより企業は複数のブランドを一度に開発し、成功しそうなものだけに最高のパフォーマンスを発揮できるようブランドを構築します。
そしてマイクロブランドは、ソーシャルインタラクションに基づくソーシャルネットワークで繁栄します。Instagramでの集客力はもとより、PinterestやTumblrにまで拡大しています。

マイクロブランドの共通点

・ソーシャルメディアの活用によるターゲットマーケティング
・製造から販売まで中間流通業者の排除
・低在庫
・デザイナーの関与と創造性によって推進

マイクロブランドを支えるインフラ

数多くのマイクロブランドの出現により、それを支援するためのスタートアップも登場しています。ここでは特にサプライチェーンをデジタル化するスタートアップとマイクロブランドに実店舗の小売スペースを提供するスタートアップを紹介します。
これまで製造業のサプライチェーンは不透明でやり取りが簡素化されていない事が多く、生産地の状況が把握できていないと輸送に時間がかかりすぎたり、安心した取引ができないなどの問題も多くあリます。そのような状況をデータ化し、オープンにするためのソフトウェア開発が進んでいます。
Anvyl: https://anvyl.com/
Anvylは、サプライヤーを管理し、生産を監督し、詳細な製品データを追跡できる生産ハブです。 D2CブランドのHims: https://www.forhims.com/なども利用しています。
Makers Row: https://makersrow.com
Makers Rowはクリエイターのアイデアを形にできる生産工場や職人とをつなぐハブの働きをします。

マイクロブランドを知ってもらうために

同時にオンラインで設立されたD2Cブランドが増えるほど、オンラインで消費者に発見してもらうことが難しくなり、オフラインの必要性がますます強くなっています。
そのような需要に答えるように、これまでとはまた違ったサービスを提供できる小売業店舗スペースに注目が集まります。
ShowFields: http://www.showfields.com/brands NY NoHoエリアに”The most interesting store in the world – 世界で一番楽しいお店”をキャッチフレーズに登場した4階建ての煉瓦造りの建物のアートギャラリーとリテールストアが楽しめる場所。
それぞれ個性的なブランドがユニークなディスプレイや体験を提供し、オンラインブランドの世界観を再現できる店舗化を実現し、新しい顧客に発信できる場所を提供している。
Neighborhood Goods: https://neighborhoodgoods.com
テキサス発の新しいストーリーのあるデパートメント。そこにはブランドの背景にあるストーリーや、製品の背景にある人々の個人的な動機は、アイテムそのものと同じくらい重要だと考えてる人たちが集まり、食事や会話を楽しみ、共に学ぶ事ができるコミュニティーを提供している。

マイクロブランドの今後

このようにマイクロブランドとそれを取り巻く環境は日々変化し発展しています。大企業ブランドが参入を許さなかった様々な業種のマーケットでマイクロブランドが躍進しています。
それと同時に既存マーケットを死守するため大企業によるマイクロブランドの買収も行われています。
これからも大きいものはかつてないほど巨大化して、細分化した他の選択肢は独自のニッチ市場を探し続けマイクロブランド生まれるのか、それとも巨大企業に立ち向かえる「マイクロ」から脱却できるブランドがたくさん出てくるのか、今後のマイクロブランドの動きに注目が集まります。

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