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フリーランスや中小規模の事業者が代金の回収を早めるには?調査に基づく5つの方法をご紹介

編集者注:本ブログは、フリーランスライターであり、Writers in Chargeの創設者でもあるBamidele Onibalusi氏によるゲストブログです。


請求書の支払い遅延は、フリーランサーや中小企業のオーナーにとって、つらいものです。支払い遅延が起こると、本来の仕事で創造力を発揮する以前に、お金のやりくりに悩まされてしまいます。また、多くの起業家が深刻な現金不足に陥っているのは悲しい現実です。英国の中小企業に関する最近の調査によると、以下の実情が明らかになっています。

  • 51%の回答者が、支払い遅延の問題は3年前よりも深刻化していると述べています
  • 58%の回答者が、支払いが遅れるとビジネスが苦境に立たされると答えています。
  • 51%の中小企業のオーナーが、赤字を補うために自分の貯蓄に手を付けざるを得ないと回答しています。

フリーランスのなかでも、請求書の支払い遅延が蔓延しています。Bonsaiの調査では、フリーランスの請求書の29%が期日後に支払われているとのことです。ところが、さらに重大な問題は、支払い遅延がしばしば不払いに発展していることです。これがフリーランス業界を悩ませているもう1つの問題です。PayPalの調査によると、米国のフリーランサーの半数が少なくとも1度は不払いを経験していることがわかっています。

出典:Bonsai

フリーランサーを不払いから保護するための新しい法制度が出来ましたが、1件の支払いを追うだけでも、まだ多くの時間が費やされています。賢明な方法で請求処理にアプローチしない限り解決することはありません。
以下に、請求書の支払いを早期に受取るのに役立つ、データに裏付けられた戦略をご紹介します。

1. 請求書の支払い期限を調整する

請求書の中で最も重要な数字は何でしょうか?合計金額ですか?残念、そうではありません。支払い期日です。
支払い期日とは、あなたのクライアントが請求書の決済を義務付けられている時期のことで、契約上で規定しています。日付を規定するのを怠ると、誤解の入り込む余地ができます。たとえば、あなたは2週間で支払を受取ることを望んでいても、クライアントは2か月後に支払っても大丈夫だろうと考えるかもしれません。

そのような事態を回避する方法を次に示します。

  • 仕事を始める前に、あなたの標準支払い条件をすべてのクライアントに通知します
  • 請求書に支払い期日と条件を記載します

どのような支払い条件を規定する必要があるのでしょうか?その選択肢を見てみましょう。

請求書受領後、即時支払い

このような条件の請求書は、営業時間の終了までに支払う必要があります。支払われなければ契約違反とみなして、あなたはさらなるアクションを行使できるようになります(例:延滞料を請求する)。

この支払い条件は、フリーランサーが現金をより早く回収できるので有利ですが、B2Bのクライアントにとってはやや問題があります。大企業では複雑な支払い請求サイクルが頻繁に発生するため、請求書を決済するまでに何段階もの承認プロセスを通過しなければなりません。したがって、ほとんどの場合、同日に支払うことができないのです。これには、あなたとクライアントとの間に望まれない軋轢を生む可能性があります。

また、大規模プロジェクトにおいて、この「請求書受領後、即時支払い」は最適な選択肢とはいえません。たとえば、ウェブサイト開発、マーケティング戦略のコンサルティング、または動画制作など、クライアントがすべての成果物を検証し、それらを再チェックする時間が必要になるからです。この支払い条件は、写真のレタッチ、ソーシャルメディア用コピーの作成、2ページの翻訳作業などの小規模な1回限りの作業に適しています。

請求書の日付からD日以内の支払い

Dは、請求書を決済するためにクライアントに与える日数を表します。最も一般的な期限は次のとおりです。

  • 7日以内の支払い
  • 14日以内の支払い
  • 30日以内の支払い
  • 月末翌月末の支払い-請求書の日付の翌月末までに支払う必要があります。たとえば、10月21日に請求書を送付する場合、クライアントは遅くとも11月30日までに支払う必要があります。

それでは、あなたはクライアントにどのくらいの支払い期間を与えますか?Xeroの調査では、支払期間が短い請求書ほど、迅速に支払われることが示されています。したがって、同じ月に支払いを受け取りたい場合は、7日以内または14日以内を選択しましょう。

出典:Xero

2. 請負契約条項に延滞金を追加する

Xeroのグラフが示すように、クライアントは期日を守らなかったときに、支払い条件も無視することがよくあります。これらの期限を過ぎた支払いを回収することは、数か月にわたる長い争いになり、生産的な時間のかなりの部分が奪われることになります。

その労力を節約するために、労働契約に延滞料金の条項を追加することを検討してください。条項の内容は、次のような簡単な文面でかまいません。

「支払いが延滞した場合、クライアントは単利でのX%相当額の延滞料を支払う義務を負い、未払い額に対して毎月発生します。」

標準的な延滞料は1%〜最大5%です。あまり一般的ではありませんが、定額の遅延料金を設定することもできます(例:請求書1通あたり100ドル)。いずれの場合も、クライアントが請負契約に署名する際に、クライアントにこの条項への注意を喚起し、請求書を送付する際にも再度注意を促すようにしてください。

フリーランスのジャーナリストが受け取った以下の手紙が示すような妥協案に誰もが喜ぶわけではありません。

延滞料金は一部のクライアントに不満を抱かれる可能性がありますが、報酬を早期に受け取るのに役立ちます。

3. 分割払い

請求書の支払いを早くするもう1つの実証済みの方法は、大規模プロジェクトの支払いをより融通しやすい金額に分割することです。

Bonsaiの調査によると、合計金額が1,000ドル以下の請求書の場合は、回収が早くなることを示しています。

出典:Bonsai

これには理由があります。

  • 中小企業はキャッシュフローの問題を抱えている可能性があるため、多額の資金を迅速に支払うことが困難な場合があります
  • 大企業は、会計部門または調達部門が高額請求書を月に数百件も処理しているため、決済プロセスが遅くなりがちです

スピードアップしたいですか?まず、クライアントにアプローチして、カスタマイズした支払いプランを提供します。これは、両者にとって最適な方法です。たとえば、請求書の期日を給料日のスケジュールに合わせることができます。または、多くのホスティングプロバイダーが実施しているように、月々の定額請求プランを設定し、自動的に現金を回収します。おそらく、クライアントに経理担当者と話をしてもらい、その人と直接やり取りできるよう依頼するとよいでしょう。

クライアントにデジタルで請求し、いくつかの支払い方法(デビット/クレジットカード、銀行送金など)を提供します。請求書を送信する前に、必ず支払いの詳細情報を再確認してください。

最後に、以下の点を確認しましょう。

  • 請求書は必ず適切な人に送る(例:経理担当者)
  • 支払い遅延の問題をクライアント担当者の上司にエスカレートできる連絡手段を得ておく

支払いが大幅に遅れている場合は、注意を促し、迅速な解決を求めるためにシニアマネージャーに連絡するのが最善の方法と思われます。

4. 自動支払い催促機能を設定する

支払いを受けることに関して、フリーランサーは、クライアントに要求が厳しいとか、気短かだと思われることを嫌います。しかし、時には毅然として、しかも丁寧に支払い催促をすることもやむを得ません。

結局のところ、常に物事は見逃されるので、注意を喚起しなければ請求書は「後回しにする」雑事の山に埋もれたままになります。そのため、予防措置として、期日を逃しがちなクライアント向けに自動化された支払い請求のEメール配信手順を作成することが最善の方法です。
回収活動には以下を含める必要があります。

  • 期日前の支払い催促 – 送信した請求書は期日に近づいており、X日以内に決済する必要があることを記載します。遅れた場合は、延滞料が発生する可能性があることも明記します。
  • 期限後の最初の支払い催促 – クライアント側が、5営業日の間行動を起こさなかった場合は、別の催促状を送信します。今回は、確実に延滞料が適用されることを明示します。
  • 期限後の2回目の支払い催促 – まだ沈黙したままですか?その場合は、もっと直接的に、問題をクライアントの上司にエスカレーションするか、法的措置をとる意志があることを伝えます。

ほとんどの請求書発行ソフトウェアでは、期限切れの請求書ごとに支払い催促状の配信を自動スケジュールできます。または、Boomerang for Gmailを利用すれば同様のことが実行できます。

5. 早期支払い割引の導入(注意事項あり)

早期支払い割引(決済割引とも呼ばれます)は、決済プロセスで行き詰まる傾向がある5桁の金額の請求書では一般的です。これは、同じ支払期日の高額な請求書が複数ありながらも、現金の不足は避けたいと考える支払者に適した方法で、それにより多くの現金をビジネスに投入することができます。

ほとんどの決済割引は、請求書の総額の1%~2%と低く、請求書受領後10日または15日以内に支払う場合に適用されます。この条項は、請求書に次のように追加されます。

  • 1/10 – net 30(30日以内の支払い)
  • 2/10 – net 30(30日以内の支払い)
  • 1/15 – net 30(30日以内の支払い)

私たちは割引を導入するのは、やっかいなことだと考えています。ことによると、クライアントはあなたの価格設定に不満を抱き始めて、次回は交渉してくるかもしれません。そこで、これを回避するための調査に基づく方法を1つ紹介します。割引と急ぎのお願いを組み合わるのです。

ジョージタウン大学マクドノウスクールオブビジネスによって実施された調査では、お願いごとをすると割引提案の受け入れ件数が大幅に増加することが明らかになっています。ほとんどの人が割引は商品を売る策略だと考えています。誰もが同じ扱いを受けていると考えているため(それが実体でもあります)、割引の提案は価値を失います。しかし、その割引と引き換えに、急ぎのお願いに応えるようお客様に求めると、彼らはそれをパーソナライズされたオファーであって策略ではないと考え始めます。交渉プロセスは争いではなくなり、相互の交流になります(つまり、お互いが共にこの取引から何かを得ようとします)。

そのため、早期支払い割引を提案する場合は、急ぎのお願いを組み合わせるようにしましょう。たとえば、クライアントにユーザー事例の掲載をお願いしたり、LinkedIn/ウェブサイトにレビューを残したり、推薦状を書くよう頼んでみましょう。

決算書のボトムラインが重要

キャッシュフローに苦労している企業は、最終的に費用が膨らみ事業の維持が困難になります。現金を得る機会を失わないようにするためにも、請求書に関しては積極的に行動しましょう。

Bamidele Onibalusiはフリーランスのライターとして成功を収めており、著名なウェブサイトであるWriters in Chargeの創設者でもあります。Twitterで彼をフォローしましょう:@youngprepro

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