編集者注:この記事は、CoolJapan個人貿易学院の志村康善氏に、提供されたものです。
第1回 eBay輸出の物流三国志<Fedex、DHLと日本郵便はここが違う!
第2回 eBay使えるクロネコヤマトの国際宅急便 メリットとデメリット
第3回 最初の関門eBayセリング・リミット攻略法
第4回 売れる商品を探す3つのリサーチ方法
第5回 eBayビジネスの手数料 ←今回はココ
第6回 Amazonセラーが知っておきたい、ebay成功の秘訣
皆さん、こんにちは。
CoolJapan個人貿易学院の志村康善です。
この記事では、eBayビジネスの手数料について解説していきます。
ここでは、eBay単独の手数料体系について解説します。
eBayでセラーとして販売するためのeBay手数料には大きく3つの種類があります。(細かく分類するとほかにもあるのですが、利用する機会も限られるので、下記3つを理解すれば基本としては十分です。)
・出品手数料(Insertion fee)
・落札手数料または販売手数料(Final value fee)
・ストア手数料(Subscription fee)
この3つのeBay手数料について、本稿で詳しく解説していきます。
出品1個につき課金される手数料です。ebayの英語表記としてはInsertion feeと言います。原則として、出品した数に比例して、増額していきます。
「原則として」というのは、無料枠があるためです。(後段で解説)
しっかり注意して把握しておきたい手数料になります。
出品手数料の金額は、厳密にいうと以下3つの要因によって異なります。
例えば、
◆出品形式が、オークションか、それとも即決(Buy it now)か?
◆ストア契約の種類(詳細は後述)
◆商品のカテゴリー
したがって、出品形式や、ストア契約そして商品カテゴリーについても同時に理解しておきたいところです。詳しくはそれぞれの項目で詳解してします。
基本的には、毎月最初の50個までは、出品手数料の無料枠が与えられます。
更に、ストア契約をすると、ストアの種類に応じた無料枠が与えられます。
例えば、Basicのストア契約をすると、定額販売用(Fixed price)に月間350個分、さらにオークション販売用に250個分の無料出品枠が与えられ、この範囲で出品手数料は課金されません。
無料枠は、ストア契約の種類のより異なりますが、月額費用が高いほど、無料枠の数は大きくなります。
「特定カテゴリー」においては、原則として、1出品につき0.3ドルです。
例外としてオークション出品の場合に月間100個まで無料、それを超える分は1出品につき0.3ドルです。
なお、「特定カテゴリー」とは、以下のカテゴリーになります。
1か月あたり最初の50個までは無料
1か月あたり50個を超える出品については、1出品当たり
・原則として0.3ドル
・例外として、即決販売で以下の一部のカテゴリーでは0.05ドル
書籍(Books)
DVD&映画(DVDs & Movies)
音楽(Music)
ビデオ・ゲーム(Video Games)出品
出品手数料は、基本的には1出品0.3ドルなど、1出品ごとの固定の手数料なのですが、これとは別に出品方法のオプション、つまりリスティングのアップグレード機能利用料を利用することに応じて、追加的に課金される手数料があります。
例えば、商品タイトルと太字にして目立たせたり、サブタイトルを追加して購買意欲を喚起するなど、販売促進上目的で、普通の出品よりお金をかけたい場合に利用する利用料に該当します。
リスティングのアップグレード機能利用料は、上記の基本的な出品手数料0.3ドルに上乗せして(合算されて)、利用するオプションの内容に応じ、課金されます。
リスティングのアップグレード機能利用料の具体的な金額は、出品編集ページ内で、都度表示されますので、それらを見ながら利用するかどうかを判断していきます。
なお、その他の出品手数料は、合計すると高額になることもあるので、利用の効果を見極めながら、恒常的に利用するかどうかを、判断したほうが良いかと思います。
などがあります。
以上、出品手数料について説明してきましたが、活字情報として読むと、かなり複雑な印象を持たれた方もいるのではないでしょうか?
しかしながら、有在庫販売においては、販売形式や、カテゴリーを絞り込んで販売することが一般的ですので、カテゴリーの違いによる出品手数料の違いは、実務上あまり気になりません。
出品数も個人セラーの場合は、(資金量にもよりますが)数百個程度に収まりますので、金額の大きさにおいてもあまり細かく管理するほどの必要性は感じない、というのが実践者としての感想です。
また、大量出品販売の場合は、カテゴリーを問わず大量に出品しますので、1つ1つの出品について、その出品手数料を管理することもありません。
大量出品が前提なので、事後的に出品手数料総額と利益総額を比較して、出品数やストア契約の種類を判断することになります。
仕組みを理解をしつつ実践するのと、知らずにやるのとでは、やはり実践上の違い、場面場面における判断の違いが出てきますので、暗記はしなくてよいですが、ざっくり理解はしておきたい論点です。
落札手数料とは、商品が販売できた都度、課金される手数料です。
英語表記としては、Final Value Fee(ファイナル・バリュー・フィー)、またはFVFと呼びます。日本人には落札手数料のほうが分かりやすいと思います。
なお、落札手数料といっても、オークション販売の時だけでなく、通常販売(即決販売)の場合でも、同様に落札手数料という表現が一般的です。
違和感のある方は、翻訳上の問題ですから、販売手数料と呼んでもいいでしょう。
・成功報酬ですから、売れない限り課金されない手数料になります。
・お客様にご負担いただく受取送料にも課金されます。
こうすることで、送料を多くとって、その分商品価格を安くして、落札手数料を不当に節約しようとする行為を、eBayが回避しています。
※お客様にご負担いただく送料、つまりセラーが受け取る送料(受取送料)は、セリング・リミットには課金されませんが、落札手数料は課金されます。両者をしっかり区別して識別したいところですね。
・クレーム等で返品されることに伴い、セラーが返金に応じると、落札手数料も返金されます。
この点は、日本国内のオークションサイトであるヤフオク!とは異なる点ですので、留意したいところです。
取引が成立しない場合には、eBayも落札手数料は取らない、という誠実な仕組みですね。
・標準的な落札手数料率:10%
以下のカテゴリーで以下の手数料率になります。
厳密な分類には、以下をご参照ください。
https://www.ebay.com/help/selling/fees-credits-invoices/store-fees?id=4122
※手数料率は、商品価格と受取送料の合計額に対して適用されます(以下同様)。
この場合は、カテゴリーごとに細かく分かれています。
例えば
などです
その他のカテゴリーや、厳密な分類には、以下をご参照ください。
https://www.ebay.com/help/selling/fees-credits-invoices/store-fees?id=4122
落札手数料率の上限額
ストア契約をすると、落札手数料に上限値が設定され、たとえ手数料率を適用して計算した値が、上限値を上回る場合でも、上限値までの金額で請求されるにとどまります。詳しくは、下記ストア契約の中で詳解します。
以上、落札手数料について解説してきましたが、出品手数料に比べると、価格体系が比較的シンプルかだったと思います。
他方で売上に対する割合も、大きなパーセンテージになり、eBayセラーにとっては負担感も大きく感じるところかと思いますので、毎月の請求に対しては、注目していきたいところですね。
今回も、お読みいただきまして、誠にありがとうございました。
※2021年2月12日現在の情報です。最新の情報やより正確な内容については、eBayにご確認ください。
Cool Japan個人貿易学院 志村康善
公式HP:https://richtrade-from.jp/
メルマガ:https://richtrade-from.jp/mail/
Twitter:https://twitter.com/Castle7to7
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プロフィール:
2008年にeBay輸出をスタートして以来10数年にわたり、現役のeBayセラーとして実践。並行してeBay輸出スクールの講師として、多数の成功セラーを育成中。スクール受講生の中には月利150万円超の元トラック運転手、民泊撤退後に1年で月利80万円を超えた30代男性、30年ぶりに稼ぐ専業主婦で月利50万円の50代女性、フルタイムで働くシングルマザーで月利30万円の40代女性、失業中に小資金でeBayを始め月利15万円を超えた女性など、eBay個人貿易の成功者を多数輩出している。
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