海外輸出で知っておくべき「為替リスク」の基礎知識
越境ビジネスを展開していると、収益が為替変動の影響を受けた経験があるのではないでしょうか。これが為替リスクで、その影響を最小限に抑えるには、為替リスクを理解することが重要です。
まずは基本的なところから始めましょう。
為替リスクとは何か
為替リスクとは、2つの通貨間の相対的な価値の変動によって、ビジネスが影響を受けるリスクのことです。例えば、ある通貨で売上を受け取っていて、経費の計上は別の通貨で行なっている場合、為替レートの変動が利益率に影響する可能性があります。
これは為替変動と呼ばれ、経済状況の変化、政策、国際取引といった様々な理由で発生します。
為替リスクには、基本的に3種類あります。
- 取引リスク
- 換算リスク
- 経済的リスク
取引リスク
取引リスクとは、企業が取引を行なうタイミングと、支払いまたは入金のタイミングの間の為替レートの変動で発生するリスクのことです。例えば、米国の企業が日本のサプライヤーから商品を購入する際に日本円で支払うことに同意したとして、支払いする前のタイミングで円が米ドルに対して円高になると、商品コストが上昇しますが、これが取引リスクです。
換算リスク
換算リスクとは、外貨建ての財務諸表を自国通貨建てに換算する際に発生するリスクのことです。例えば、米国の企業がヨーロッパに子会社を持っている場合、ユーロが米ドルに対してユーロ安になると、財務諸表を換算した際に、米ドルでの価値が低くなり、潜在的損失が発生する可能性があります。
経済的リスク
経済的リスクとは、インフレ率、金利、経済成長率といったマクロ経済変数の変化から生じるリスクのことです。例えば、米国の企業がインフレ率の高い国に投資した場合、外貨の下落により米ドルでの投資価値が減少する可能性があります。
引用元: ニューヨーク・タイムズ
為替リスクでビジネスが受ける影響とは
為替変動は、海外でビジネスを展開する際のコストに影響するため、越境ビジネスのリスクとなることがあります。
例えば、米国に拠点を置く企業が、ヨーロッパでビジネスを展開している場合、米ドルとユーロ間の為替レートの変動は、その企業のコストに影響を及ぼします。ユーロが米ドルに対して強くなれば、ヨーロッパでビジネスをするコストが増加し、利益が減少する可能性があります。同様に、米ドルがユーロに対して強くなると、ヨーロッパのお客様が、米国企業から製品を購入する場合にコストが高くなり、売上が減少する可能性があります。
為替リスクは、備えていなければビジネスに多大な影響を与える可能性があります。例えば、売上を受け取っている通貨に対して自国通貨の価値が下がれば、利益は減少します。逆に、自国通貨の価値が上昇すれば、経費が増大します。
為替リスクを最小限に抑えるためにできること
為替リスクがビジネスに与える影響を最小限に抑えるために、実行できる戦略がいくつかあります。一番効果的なのは、先物取引やオプション取引など、将来の取引のための為替レートを固定できる為替ヘッジツールを利用することです。また、複数の通貨でビジネスを行なうことにより、通貨エクスポージャーを分散させるという戦略もあります。
越境ビジネスを展開する企業にとって、為替リスクの理解は不可欠です。為替変動の影響を最小限に抑えるのに必要な措置を講じることで、為替変動の影響からビジネスを守りながら、長期的な成功へつなげることができます。
Payoneerについて
Payoneerの多通貨受取アカウントは、複数の通貨を保有したり、サプライヤーや請負業者へ支払っているのと同じ通貨で、売上を受け取ったりする方法を提供しているので、為替変動および為替リスクへのエクスポージャーを軽減できます。
例えば、米国の企業がヨーロッパのお客様に製品を販売していて、中国のサプライヤーに支払いをしているとしましょう。この例では、お客様から受け取ったユーロを米ドルに両替して、中国のサプライヤーに支払う必要があるため、このビジネスは為替リスクにさらされることになります。ユーロと米ドル間の為替レートが変動すれば、損失を受けることにもなりかねません。
Payoneerの多通貨受取アカウントをご利用になれば、事業者はアカウントにユーロを保有したり、ヨーロッパのお客様からユーロで支払いを受け取ったりすることが可能になります。また、ヨーロッパのサプライヤーへもユーロで支払うことで、両替の手間を省き、為替変動やリスクへのエクスポージャーを軽減できます。
さらに、Payoneerの多通貨受取アカウントでは、150以上の通貨で支払いを受け取れるので、外国為替取引の煩わしさに悩むことなく、グローバルビジネスが容易になります。
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